星には一般的に知られた名の他に、いくつかの異名を持つものがあります。
今回はそんな星の素敵な異名・別称をいくつかご紹介していきます。
(星の説明の下の ・ で箇条書きになっているものがその星の異名・別名(あるいは古称・旧称)です。)
- アルクトゥルス
- 牛飼座α星の名。
- 雨夜の星【あまよのほし】
- 狗賓星【ぐひんぼし】(オレンジに近い赤に輝く星を天狗に見立てた呼び名)
- 五月雨星【さみだれぼし】
- 珊瑚星【さんごぼし】
- 大角【だいかく】
- 麦熟れ星【むぎうれぼし】
- 麦刈り星【むぎかりぼし】
- 麦星【むぎぼし】
- アルタイル【Altair】
- 鷲座の一等星。七夕の彦星。語源は鳥を意味するアラビア語から。
- あとたなばた(七夕の2つの星で、織姫より後に上ることから。白鳥座のデネブの異名でもある)
- 犬かいさん
- 犬飼星【いぬかいぼし】
- 犬ひきどん
- 犬引星【いぬひきぼし】
- いんこどん
- 牛かい星【うしかいぼし】
- おんたなばた
- 牽牛【けんぎゅう】
- 遠夫【とおづま】
- 彦星【ひこぼし】
- 婿星【むこぼし】
- アンタレス【Antares】
- さそり座の心臓のあたりに光る赤い星の名。
名前の由来は「火星に対抗するもの」で、赤色のアンタレスの近くに火星が赤さを競うように近づくことから。
- 赤星【あかぼし】
- 火【か】
- 酒酔い星【さけよいぼし】
- 心宿【しんしゅく】
- 大火【たいか】
- 豊年星【ほうねんぼし】
- カストルとポルックス
- 旧正月の頃に出る双子座の2つの星。カストルは双子の兄を、ポルックスは双子の弟を表している。
仲良くふたつ並んだ姿から、動物の目に例えられるなど、様々な呼び名が付けられている。
- 犬の目【いぬのめ】
- 兄弟星【おとどえぼし】
- 門杭【かどぐい】
- 門星【かどぼし】
- 蟹目【かにめ】
- 金星銀星【きんぼしぎんぼし】(オレンジ色のポルックスと白色のカストルからついた名)
- 五郎・十郎【ごろう・じゅうろう】(2つの星を曽我兄弟の五郎・十郎に見立てたもの)
- 雑煮星【ぞうにぼし】
- 睨み星【にらみぼし】
- 猫の目【ねこのめ】
- 松杭【まつぐい】
- 眼鏡星【めがねぼし】
- 目玉星【めだまぼし】
- 餅食い星【もちくいぼし】
- 両眼星【りょうめぼし】
- カノープス
- 竜骨座α星の名。カノープスはトロイ戦争時のスパルタ軍の水先案内人。
その功績をたたえ、彼の死んだ港にその名が付けられたが、その後、その港で水平線近くに現れる星の名もカノープスと呼ぶようになったと言われている。
日本ではこの星が現れると海が時化る、暴風雨になるという言い伝えがいくつか残されている。
- 横着星【おうちゃくぼし】(地平線すれすれに出て、すぐに沈んでしまうことから)
- 道楽星【どうらくぼし】(地平線すれすれに出て、すぐに沈んでしまうことから)
- 南極寿星【なんきょくじゅせい】(中国では天下泰平の吉兆とされ、この星を見ると長生きできると言い伝えられていた。)
- 南極老人星【なんきょくろうじんせい】(中国では天下泰平の吉兆とされ、この星を見ると長生きできると言い伝えられていた。)
- 入定星【にゅうじょうぼし】
- 無精星【ぶしょうぼし】(地平線すれすれに出て、すぐに沈んでしまうことから)
- 布良星【めらぼし】(房総半島の漁村の名から)
- 老人星【ろうじんせい】(中国では天下泰平の吉兆とされ、この星を見ると長生きできると言い伝えられていた。)
- シリウス
- 大犬座の1.5等星。名前の由来はギリシャ語の「セイリオス(焼き焦がすもの、輝くもの)」から。
英語ではドッグ・スターと呼ばれる。
- 青星【あおぼし】
- 絵の具星【えのぐぼし】(普段は青白いが、北風の強い時にはプリズムのように色を変えて見えることから)
- 大星【おおぼし】
- 天狼【てんろう】(同じ大犬座の「野鶏(やけい)」という星を狙っているように見えることから狼の目にたとえての呼び名。)
- 南の色白【みなみのいろしろ】(小犬座のプロキオンを「色白」と呼び、シリウスを「南の色白」と呼ぶ)
- 昴【すばる】
- (→「星座・星団の異名・古称・別称」の「昴(すばる)」の項目をご覧ください。)
- スピカ
- 乙女座α星の名。一等星。星座では女神の持つ麦の穂の部分にある星。
牛飼座のアルクトゥルスとペアにして「春の夫婦星(はるのめおとぼし)」と呼ぶこともある。
- 真珠星【しんじゅぼし】
- デネブ
- 白鳥座の一等星。琴座のベガ、鷲座のアルタイルと共に夏の大三角を描く。
- 後七夕【あとたなばた】(七夕の織姫・彦星より遅れて目に入ることから。アルタイル(彦星)の異名でもある)
- 天の川星【あまのがわぼし】
- 古七夕【ふるたなばた】(七夕の織姫・彦星より遅れて目に入ることから)
- 破軍星【はぐんせい】
- 北斗七星の七番目の星の中国名。
中国では、この星に向かって軍を進めると戦に破れると言い伝えられていた。
陰陽道でもその方角を「凶」とし、避けてきた。
- 剣先星【けんさきぼし】(北斗七星全体を「七星剣」という剣に見立てた際の剣先にあたる星)
- フォーマルハウト
- 10月下旬頃に出る南魚座(みなみのうおざ)の一等星。
- 秋星【あきぼし】
- 北落師門【ほくらくしもん】(中国の古都・長安の北門の名に由来。この星が微かな時は軍が亡びると言われていた。)
- 南の一つ星【みなみのひとつぼし】
- プロキオン
- 冬の天の川のほとりにある小犬座の一等星。
- 色白【いろしろ】(これに対し、大犬座のシリウスを「南の色白」と呼ぶ)
- ベガ
- 琴座α星の名。七夕の織姫星。
- 織り姫【おりひめ】
- 織り子星【おりこぼし】
- 梶の葉姫【かじのはひめ】
- さきたなばた(たなばたの2つの星のうち牽牛より先に上ることから)
- 織女【しょくじょ】
- 棚機【たなばた】
- 織女【たなばたつめ】
- 夏の夜の女王【なつのよのじょおう】
- 女夫星【みょうとぼし】
- めんたなばた(女の「たなばた」を意味する)
- 北極星【ほっきょくせい】
- 小熊座の二等星。ポラリス。
- 北のいっちょん星【きたのいっちょんぼし】
- 北の子の星【きたのねのほし】(子の方角にあることから(子は真北の方角))
- 北の一つ星【きたのひとつぼし】
- 北の明星【きたのみょうじょう】
- 心星【しんぼし】(星空の中心にあることから)
- チヌカラグル(アイヌ語。「我らの見る神」の意。)
- チヌカルカムイ(アイヌ語。「我らの見る神」の意。)
- 子の星【ネノフシ】(沖縄方言)
- 子の方の星【ねのほうのほし】(子の方角にあることから)
- 子の方星【ネノホーブシ】(沖縄方言)
- 子の星【ねのほし】(子の方角にあることから)
- 一つ星【ひとつぼし】
- 方角星【ほうがくぼし】
- 北辰【ほくしん】
- 北辰妙見【ほくしんみょうけん】
- 妙見【みょうけん】
- 目あて星【めあてぼし】
- <関連項目>
-
- 異名・別称・古称の資料・参考文献リスト
- 星の異名・古称・別称(彗星・流星・隕石・その他星に関する名前)
- 太陽系惑星の異名・古称・別称
- 星座・星団の異名・古称・別称
- 太陽の呼び名(太陽・日光の異名・古称など)
- 月の異名・古称・別名
- 植物の異名・其の壱(あ行~さ行)
- 植物の異名・其の弐(た~は行)
- 植物の異名・其の参(ま行~)
- 動物の異名・古称・別称
- 鳥の異名・古称・別称
- 虫の異名・古称・別称
- 水・露・霜の異名・古称・別称
- 雪の異名・別称・美称
- 月の古称・異称:其の壱(1月~4月)
- 月の古称・異称:其の弐(5月~8月)
- 月の古称・異称:其の参(9月~12月)
- 春の異名・古称・美称
- 夏の異名・古称・美称
- 秋の異名・古称・美称
- 冬の異名・古称・美称
- 食べ物(料理)・飲み物の異名・古称・別称
※このページは津籠 睦月によるオリジナル和風ファンタジー小説「花咲く夜に君の名を呼ぶ」の本文ページ内に隠された、本編と関係がありそうで無さそうな細かな和風ファンタジーの雑学・豆知識や大和言葉の意味などをご紹介する「おまけコーナー」です。
ページ内の文字色の違う部分をクリックしていただくと、別のページへジャンプします。
ここでご紹介している雑学・豆知識は参考文献などを参考にして書いてはいますが、管理人はその道の専門家ではありませんので知識が不充分な場合もございます。
その辺りをご理解の上、ご覧ください。