水や露、霜には、ただ単に「水」「露」「霜」というだけでなく、それを宝石や花にたとえた様々な異称・美称があります。
今回はそんな美しい異名・別称をいくつかご紹介していきます。
- 水【みず】
- 酸素と水素の化合物。液状のもの。
- おひや(冷やした水の呼び名。「おひやし」の略。)
- おひやし(女房詞で冷やした水の呼び名。)
- 清水【きよみず】(清い水のこと。「しみず」のこと)
- 清水【しみず】(湧き出る清らかな水のこと)
- 玉水【たまみず】(水の美称。滝の美称でもある。あるいは雨や雪解け水の雫のこと。)
- 真清水【ましみず】
- 露【つゆ】
- 空気中の水蒸気が冷えた草木について凝結し、水滴となったもの。これが凍ると霜になる。
- 寒露【かんろ】(晩夏から初秋にかけて、野草に宿る冷たい露のこと。二十四節季のひとつ(10月8日頃)でもある。)
- 玉露【ぎょくろ】
- 草葉の玉【くさばのたま】(草葉におく露。)
- 草葉の露【くさばのつゆ】(草葉におく露。命の儚いことの例えとしても使われる。)
- 草の露【くさのつゆ】(草木そのものから出てきた水分が液体の粒となったもの。大粒で、普通の露とはでき方が異なる)
- 結露【けつろ】(ガラスや壁に、まるで汗をかいたように露が付く現象。)
- 白露【しらつゆ/はくろ】(露の美称、あるいは(寒さで)白く光って見える露のこと。)
- 月の雫【つきのしずく】
- 露時雨【つゆしぐれ】(草木の上の露が、雨が降るようにこぼれること。)
- 露玉【つゆだま】(草木そのものから出てきた水分が液体の粒となったもの。大粒で、普通の露とはでき方が異なる)
- 花の父母【はなのふぼ】(花を潤わせ育てるものとして、雨や露をこう呼んだ。)
- 夕玉草【ゆうたまぐさ】(竹の葉におく露。)
- 夕露【ゆうつゆ】(夕方におく露。)
- 夜露【よつゆ】(夜におく露。)
- 霊液【れいえき】
- 露華【ろか】
- 露珠【ろじゅ】
- 霜【しも】
- 空気中の水蒸気が冷えた地物に凍りついて氷の結晶となったもの。
地面にできる「霜柱」は、厳密に言えば、でき方の違う別のもの。
- さわひこめ(古名。)
- 霜だたみ【しもだたみ】(一面にできた霜)
- 霜の経【しものたて】(霜を経糸に見立てて言う古称。)
- 霜柱【しもばしら】(地中の水分が地表に浸み出して凍り、細い柱状に成長したもの。)
- 霜の花【しものはな】
- 霜華【しもばな】(華のような形にくっついた霜。あるいは窓にできる霜)
- 青女【せいじょ】(前漢の思想書『淮南子』に登場する、雪や霜そ降らせる冬の女神の名が由来。)
- 霜花【そうか】
- たっぺ(埼玉・秩父地方の方言で「霜柱」のこと。)
- 露霜【つゆじも】(霜の一部が溶けて水分の多くなった霜)
- はだれ霜【はだれじも】(まだらにできた霜)
- 水霜【みずしも】(霜の一部が溶けて水分の多くなった霜)
- 三つの花【みつのはな】
- 忘れ霜【わすれじも】(晩春から初夏にかけて降りる霜)
- <関連項目へ>
- 季節ごとの雨の名前
- 植物の異名・其の壱(あ行〜た行)
- 植物の異名・其の弐(た〜は行)
- 植物の異名・其の参(ま行〜)
- ファンタジーなカタカナ語辞典(カタカナ(英語)植物名→日本名)
- 動物の異名・古称・別称
- 鳥の異名・古称・別称
- 虫の異名・古称・別称
- 月の異名・古称・別名
※このページは津籠 睦月によるオリジナル和風ファンタジー小説「花咲く夜に君の名を呼ぶ」の本文ページ内に隠された、本編と関係がありそうで無さそうな細かな和風ファンタジーの雑学・豆知識をご紹介する「おまけコーナー」です。
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