和風ファンタジーの豆知識

春の異名・古称・美称

季節には一般的に知られた名の他に、いくつかの異名を持つものがあります。

今回はそんな季節の中で「春」の和風で素敵な異名・別称をいくつかご紹介していきます。

(季節の説明の下の ・ で箇条書きになっているものがその季節の異名・別名(あるいは古称・旧称)です。)

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春そのものの異称
春そのものを指す別の呼び名です。
  • 青春【せいしゅん】(五行説では春を「青」で表す。人生の中の若い時代を指す言葉としても使う。)
  • 青陽【せいよう】(特に初春のこと。)
  • 春方【はるべ】(春の頃を指す言葉。)
  • 芳春【ほうしゅん】(花の盛りの春を表す言葉。)
  • 陽春【ようしゅん】(陽気の満ちる春を表す言葉。)
春になる前を表す言葉
春になる前、春を待っている頃を表す言葉です。
  • 春隣【はるとなり】(春がすぐそばまで近づいてきていること。)
  • 春の隣【はるのとなり】
  • 春待つ【はるまつ】(春の訪れを待つこと。)
春の初めを表す言葉
春の初期、始まりの頃を表す言葉です。
  • 上春
  • 初春【しょしゅん】
  • 青陽【せいよう】(春そのものを表す言葉でもある。)
  • 早春【そうしゅん】
  • 春浅し【はるあさし】(春になって間も無くの、まだ春らしい気配があまり感じられない頃を表す。)
  • 春立つ【はるたつ】(春が始まることを表す。)
  • 春つ方【はるつかた】
  • 春先【はるさき】
  • 春さる【はるさる】(春になること。)
  • 孟春【もうしゅん】
春の盛りを表す
春の真っ盛りを指す言葉です。
  • 春闌【しゅんらん】(春たけなわを表す言葉。)
  • 春闌/春闌く【はるたく】(春たけなわを表す言葉。)
  • 春深し【はるふかし】
春の終わりを表す言葉
春の末期、終わり頃を表す言葉です。
  • 艶陽【えんよう】(華やかさを感じる晩春のこと。)
  • 暮れの春【くれのはる】
  • 春尽【しゅんじん】
  • 春惜しむ【はるおしむ】(春が過ぎていくのを惜しむ言葉。)
  • 春の限り【はるのかぎり】
  • 春の暮【はるのくれ】
  • 晩春【ばんしゅん】
  • 杪春【びょうしゅん】
  • 暮春【ぼしゅん】
春に関する言葉
春の様子を表す言葉や、春に関連する言葉です。
  • 風光る【かぜひかる】(晴れた日に柔らかな風が吹き渡る様子を表す春の季語。)
  • 東風【こち】
  • 春風駘蕩【しゅんぷうたいとう】(春風がのどかに吹く様子を表す四字熟語。)
  • 春嵐【はるあらし】(春先に吹く強い風のことで、雨を伴うこともある。)
  • 春荒れ【はるあれ】(春先の暴風雨のこと。)
  • 春一番【はるいちばん】(立春から春分の間に初めて吹く強風のこと。)
  • 春霞【はるがすみ】(春の時季に立つ霞。)
  • 春風【はるかぜ】
  • 春駒【はるごま】(春の野にいる馬のこと。あるいは春に生まれた馬のこと。)
  • 春寒【はるさむ】(立春の後の寒さを表す。)
  • 春雨【はるさめ】
  • 春の色【はるのいろ】(春らしい様子を表す。)
  • 春の夜の夢【はるのよのゆめ】(春の短い夜の夢。また、儚いことを表すたとえ。)
  • 春日【はるひ/はるび】(春の日のこと。特に春の日が長いことを指す。)
<関連項目>

※このページは津籠 睦月によるオリジナル和風ファンタジー小説「花咲く夜に君の名を呼ぶ」の本文ページ内に隠された、本編と関係がありそうで無さそうな細かな和風ファンタジーの雑学・豆知識や大和言葉の意味などをご紹介する「おまけコーナー」です。

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ここでご紹介している雑学・豆知識は参考文献などを参考にして書いてはいますが、管理人はその道の専門家ではありませんので知識が不充分な場合もございます。
その辺りをご理解の上、ご覧ください。

 
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