食べ物・飲み物には一般的に知られた名の他に、いくつかの異名を持つものがあります。
今回はそんな食べ物・飲み物の和風で素敵な異名・別称をいくつかご紹介していきます。
(食べ物・飲み物の説明の下の ・ で箇条書きになっているものがその食べ物・飲み物の異名・別名(あるいは古称・旧称)です。)
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- アボカド
- 英語ではアリゲーターペアー。「森のバター」とも呼ばれる。
- 鰐梨【わになし】(アリゲーターペアーの直訳。)
- 海胆【うに】
- 生物としてのウニを「海胆」、加工されたウニを「雲丹」と書き分けることもある。
- がぜ(古名。)
- 欠き氷【かきごおり】
- 氷を削って雪のようにしたもの。
- 削り氷【けずりひ】
- 夏氷【なつごおり】
- 数の子【かずのこ】
- ニシンの魚卵。
- くるくる(女房詞「こずこず」の忌み言葉。)
- こずこず(女房詞。タラコの呼び名でもある。)
- 鰹節【かつおぶし】
- カツオを干して作る保存食。
- おかか
- 削り節
- 雁擬き【がんもどき】
- 「雁の肉に似せた料理」が語源。
- 飛竜頭【ひりゅうず/ひりょうず】(ポルトガルの菓子「フィリョース」に似ていることから。)
- 甘露煮【かんろに】
- 淡水魚などを甘く煮込んだ料理。
- 飴煮【あめに】
- 果物【くだもの】
- フルーツ。果実(かじつ)。
- 液果【えきか】
- 水菓子【みずがし】(古くは「菓子=くだもの」だったが、現在の「菓子」ができたため、区別するため使われだした。)
- 高野豆腐【こうやどうふ】
- 高野山で作られていた、豆腐を凍結乾燥させた保存食。
- 氷豆腐/凍り豆腐【こおりどうふ】
- 凝り豆腐【こどりどうふ】
- 凍み豆腐【しみどうふ】
- 氷砂糖【こおりざとう】
- 結晶させて氷のような形にした砂糖。
- 石蜜【せきみつ】
- 氷糖【ひょうとう】
- 魚【さかな】
- 語源は「酒の肴」の「さかな」。
- うお(江戸中期頃までの呼び名。)
- お真魚【おまな】(女房詞。)
- 酒【さけ】
- アルコール飲料。ここでは特に日本酒のこと。
- 祝の水【いわいのみず】(婚礼の席での酒。)
- ささ(酒を表す女房詞。)
- 笹の露(女房詞の「ささ」から。)
- 水鳥【すいちょう】(酒を表す隠語。さんずい(水)+酉(鳥)から。)
- 清酒【せいしゅ】(澄んで透明な酒のこと。濁酒と区別して。)
- 正宗【まさむね】(「せいしゅ」と「せいしゅう(正宗)」を掛けて酒の銘に付けるようになったのが始まりとされる。)
- 緑酒【りょくしゅ】(上等な美酒のこと。)
- 酒粕【さけかす】
- 酒を絞り出した後のかす。
- 笹の実【ささのみ】
- 浮蟻【ふぎ】(酒自体を指すこともある。)
- 刺身【さしみ】
- 鮮魚などを生のまま薄く切ったもの。
- お造り【おつくり】(忌み言葉。)
- シークヮーサー
- 名前は沖縄の言葉で「酸味を加える」の意。
- 平実檸檬【ひらみれもん】
- 塩【しお】
- 塩化ナトリウム。
- おしろもの(女房詞。)
- 浪の花【なみのはな】(女房詞。)
- 鹿肉【しかにく】
- ここでは食用としての鹿の肉。
- 紅葉【もみじ】
- するめ
- イカの内臓を取り出して乾燥させたもの。
- あたりめ(忌み言葉。)
- 寿留女【するめ】(縁起物として使われる時に当てられる漢字。)
- 惣菜【そうざい】
- 白米などの主食などに添えられる副食物。
- おかず(女房詞。)
- 菜【さい】
- 菜の物
- 雑煮【ぞうに】
- 主に正月に食べる煮物。
- 烹雑【ほうぞう/ぼうぞう】(古名。)
- 荀【たけのこ】
- 食材に使われる竹の若芽。
- たかんな
- 竹笋【ちくじゅん】
- 鱈子【たらこ】
- タラの卵巣。
- くるくる(女房詞「こずこず」の忌み言葉。)
- こずこず(女房詞。数の子の呼び名でもある。)
- 茶【ちゃ】
- 茶の葉を蒸して冷やして焙って作る飲料。これに湯を注いだものを「煎茶(せんちゃ)」、粉にして湯に溶いて作るものを「抹茶」と言う。
- 春雲【しゅんうん】
- 漬物【つけもの】
- 野菜などを塩や糖味噌などに漬けてならしたもの。
- お香々【おこうこ/おこうこう】
- お新香【おしんこう】(本来は「浅漬け」のこと。)
- 香の物【こうのもの】
- 鶏肉【とりにく】
- ここでは食用としてのニワトリの肉。
- かしわ
- 笹身【ささみ】(鶏肉の部位の名。胸の部分の上質肉。語源は笹の葉の形をしていることから。)
- 手羽【てば】(鶏肉の部位の名。羽の付け根の部分。)
- 手羽先【てばさき】(鶏肉の部位の名。羽の先の部分。)
- 手羽肉【てばにく】(鶏肉の部位の名。羽の付け根の部分。)
- 煮干し【にぼし】
- 小魚を煮て干したもの。
- 炒り粉【いりこ】
- 黒物【くろもの】(女房詞。)
- じゃこ(由来は「雑魚(ざこ)」
- だしじゃこ(出汁をとるために使われることから。)
- りょうりょう(女房詞。)
- 馬肉【ばにく】
- ここでは食用としての馬の肉。
- さくら(肉がきれいな桜色をしていることから、あるいは4〜5月の桜の季節が一番美味しいから。馬が鼻より歯が前に出ていることと、山桜が花より先に葉が出ることをかけた、という説もある。)
- 抹茶【まっちゃ】
- 茶の一種で、茶を粉にして湯に混ぜて飲むもの。
- 碾茶【ひきちゃ】
- 水菜【みずな】
- アブラナ科・越年草。
- 糸菜【いとな】
- 蟒草【うわばみそう】
- 京菜【きょうな】(本来の京菜と区別するため「千筋京菜」と呼ぶこともある。)
- 千筋菜【せんすじな】
- 千筋京菜【せんすじきょうな】
- 千本菜【せんぼんな】
- 柊菜【ひいらぎな】
- <関連項目>
※このページは津籠 睦月によるオリジナル和風ファンタジー小説「花咲く夜に君の名を呼ぶ」の本文ページ内に隠された、本編と関係がありそうで無さそうな細かな和風ファンタジーの雑学・豆知識や大和言葉の意味などをご紹介する「おまけコーナー」です。
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