和風ファンタジーの豆知識

古墳発掘リポート

 
学生時代にS県某市の小規模古墳の発掘調査に参加させてもらった際の写真&体験談です。

(既に卒業してから何年も経っているので、現在とは状況が異なる可能性もあります。)

小規模な古墳は住宅地の中に普通にある
古墳と言うと、巨大な前方後円墳をイメージされる方も多いと思います。
しかし、古墳には小規模なものも数多くあり、それらは住宅地の中のちょっとした空き地などに普通に存在しているのです。
 
  
(古墳のすぐそばに民家のブロック塀が見えます。発掘現場は工事現場にあるようなフェンスで囲まれています。)
 
家を建てようと思って購入した土地に古墳が発見されてしまうと、建築を始める前に古墳の発掘調査が必要になってしまいます。
そして、それらの発掘調査は大学教授が参加して行う大規模なものではなく、市によって行われ、地元のボランティアなども多く参加しているのです。
 
発掘作業は夏場でも長袖、長ズボン
参加させてもらったのが夏休み中だったので、ちょうど真夏だったのですが、発掘作業をする方は皆、長袖・長ズボン姿でした。
なぜ暑いのに長袖&長ズボンなのかと言うと、日差しが強過ぎるため、それを避けるためです。
頭には帽子、首にはタオルと肌の露出を極力少なくして作業にあたります。
女性は腕にアームカバーをしている方が多く、ちょうど農家の方の作業着のようなスタイルの方が多かったです。
 
 
 
夏場の発掘は休憩をこまめにとって熱中症対策
発掘現場にはテントで日陰が作ってあり、ここで休憩をとります。
熱中症対策のため、休憩はこまめにとり、水分もしっかり補給します。
 
 
(休憩用テントには、長テーブルとパイプ椅子が置いてありました。)
 
発掘作業と同時進行で測量を行う
現場に参加して初めて知ったのが、発掘調査とは、ただ土の中から何かを発掘するだけでなく、古墳の測量も行うものなのだ、ということです。
(考えてみれば当たり前のことではあるのですが、結構、意識の死角かと思います。)
 
現場には測量に使う道具が設置してあり、測量士の方が複数人で作業していました。
 
 
 
発掘作業が終わった後には、その結果が調査書にまとめられ、そこに古墳の図面も細かく掲載されているのですが、そういった図面は、現場で取られたこうしたデータを元に作成されているのです。
 
発掘された土器は、バラバラの状態で一時保管
自分が参加した期間には、小さな土器のカケラを1~2つ発見できただけで終わったのですが、相当な量の土器、埴輪が発掘されることもあるようです。
 
そういった土器などは、一旦バラバラな状態で保管庫に一時保管されています。
 
その保管庫も見学させてもらったのですが、小学校の体育倉庫のような建物に、土器の破片が大量に保管されていました。
市の職員の方の話だと、大量にあり過ぎて、修復作業もなかなか追いつかないそうです。
 
<関連項目>

※このページは津籠 睦月によるオリジナル和風ファンタジー小説「花咲く夜に君の名を呼ぶ」の本文ページ内に隠された、本編と関係がありそうで無さそうな細かな和風ファンタジーの雑学・豆知識や大和言葉の意味などをご紹介する「おまけコーナー」です。

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ここでご紹介している雑学・豆知識は参考文献などを参考にして書いてはいますが、管理人はその道の専門家ではありませんので知識が不充分な場合もございます。
その辺りをご理解の上、ご覧ください。

 
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