開花宣言【かいかせんげん】
サクラが開花したことを知らせる発表。
標準木のつぼみが5〜6輪ほころびると「開花」したことになる。
標準木は南西諸島や北海道の大部分をのぞいてソメイヨシノで、東京都の標準木は靖国神社境内にある。
開花予想【かいかよそう】
気象庁が毎年行っているサクラが開花日の予想。
起算日からの温度変換日数(温度によるサクラの花芽の成長速度を日数で計算したもの)を積算して予想を行っている。
温度が急激に上昇すると、花芽の生長が早くなり、開花が早まることもある。
花宴之節
嵯峨天皇が行った日本の記録上初とされる公式な「サクラ」の花見。
樺桜/蒲櫻【かばざくら】
ヤマザクラの一種で、白色単弁の花をまばらに咲かせる。
皮は曲物(わげもの)にしたり、笛に巻いたりなどして使う。
(あるいは、シラカバの異称。)
樺桜【かばざくら】※合色目
合色目(あわせのいろめ)の一種。
表に蘇芳、裏に赤色を組み合わせたもの。主に春に用いられた。
あるいは表が紫、裏が緑のもの。
花粉【かふん】
サクラの花粉は同じ木の花粉同士では受精が起こらないという「自家不和合性」という性質を持っている。
花粉にはリンとイオウが含まれ、これが体内にある疲労物質ケノトキシンを消すため花見は体にも良いと言われている。
サクラの花粉の運び手は花蜂の仲間などの昆虫や、目白・ヒヨドリ・四十雀(しじゅうから)・雀・花鶏(あとり)などの小鳥。中でも目白とヒヨドリは特に花の蜜が好き。
カラズ
アラビア語でサクランボのこと。
唐実桜【カラミザクラ】
明治初年に渡来してきた中国原産のサクラ。桜桃
3月中旬に小輪の白色の花を多数つける。
サクランボは実るが、現在はほとんど食用にされず、花の観賞を主としている。
河津桜【カワヅザクラ】
寒緋桜【カンヒザクラ】
サクラの野生種の一つ。台湾原産。木は小型。
早咲きで薄紅の半開の花がうつむくように咲く。
関山【カンザン】
サトザクラ系のサクラの品種の一つで紅色の八重咲き。
実はつけない。
祇園の夜桜【ぎおんのよざくら】
京都市東山区の円山公園の枝垂桜。
1代目は1947(昭和22)年に枯死したが、その後「桜守」佐野藤右衛門の桜畑で初代の種から育てていた「2代目」が植樹された。
菊咲き
サクラの花の形で、花弁の数が100〜380枚で、まるで菊の花のように見えるもの。
兼六園の菊桜や名島桜、福桜など。
妓女【ぎじょ】
サクラの品種のひとつ。
実をつけないサクラ。
鬼無稚児桜【きなしちござくら】
サクラの品種のひとつ。
4月終わり頃に菊の花のように見える花を咲かせる。
御衣黄【ぎょいこう】
サトザクラ系のサクラの品種の一つ。中〜小輪の八重咲きで黄緑色の花をつける。
花弁が黄緑色なのは葉緑素を持っているからで、光合成を行うことができる。
名前の由来は天皇や貴人の衣服(=御衣)が黄緑色だったことから。
満開を過ぎる頃には花弁中央に紅い縦筋が現れ、花弁は緑色が濃くなり外側に反り返る。
実をつけないサクラ。
キルシェ【Kirsche】
ドイツ語でサクランボのこと。
キルシュブリューテ【Kirschblute】
              (※表示できないためuで代用していますが、本来は上に点が2つついたuです。)
ドイツ語でサクラの花のこと。
クマリン
サクラの葉に含まれる成分で、防腐効果がある。
桜餅をくるむのに葉が使われるのは味・香りのためだけでなく、この成分により防腐剤の役目を果たすため。
ケラシオン
ギリシャ語でサクランボのこと。
ケラスス【cerasus】
ラテン語でサクラ(の花)のこと。
ケラスム【cerasum】
ラテン語でサクランボのこと。
ケラソス
ギリシャ語でサクラ(の花)のこと。
ケルス【kers】
オランダ語でサクラ(の花)のこと。
ケルセン【kersen】
オランダ語でサクランボのこと。
五色桜【ごしきざくら】
明治19年から荒川堤に植えられた桜並木。
150人以上の有志の村人が植樹に関わり、根付くまでに10年、全ての花が咲くまでに24年かかったと言われている。
78種3200本ものサクラが植えられ、その色はピンクだけでなく赤、緑、黄など様々であり、それが一斉に咲く様子が五色の雲がたなびくようだったため、この名で呼ばれるようになった。
その後、太平洋戦争時に燃料とするため切り倒されたが、現在この桜並木を復活させる取り組みがなされている。
明治45年に日米友好の証としてアメリカに送られ、ワシントン・ポトマック川沿いに植えられたサクラもこの荒川堤のサクラである。
コスカシバ
サクラの幹に潜り込む害虫。蛾の一種で、成虫は透明なハネを持ち、蜂に似ている。
木を衰弱させ、ひどい時には枯らしてしまう。
また、幹が腐朽しやすいサクラの場合、幼虫の侵入箇所から胴枯病菌や楢茸病菌が侵入し、その二次被害により木が枯れてしまうこともある。
サクラの他、梅、桃などの果樹も害する。サクラの中ではソメイヨシノを特に好む。
この幼虫が枝や幹に潜り込むと、半透明のゼリー状の樹脂と褐色の虫糞が出てくる。
防除法としては(やに)を目印に侵入部位を切開し、幼虫を取り出して殺すのが確実。
(樹皮の下で生活する幼虫を薬剤で殺すことは難しいため。)
コノハナサクヤヒメ
日本神話に登場する女神でニニギノミコトの妃。
姉であるイワナガヒメとともに嫁いだが、ニニギノミコトは美しいコノハナサクヤヒメだけを残し、醜いイワナガヒメを返してしまったため、その命は岩のような永遠性を失い、花のように栄えはするが儚く散る運命となってしまう。
「サクラ」の語源は「コノハナサクヤヒメ」の「サクヤ」が転じたもの、とする説がある。
小葉桜【こばざくら】
サクラの品種のひとつで、秋と春の二度咲く。
別名「冬桜(ふゆざくら)」。
マメザクラとヤマザクラの自然交配種と考えられている。
11月下旬〜12月下旬に全つぼみのうちの1/3を開き、3月下旬〜4月上旬に残りの2/3のつぼみを開く。
 ※この「さくら用語解説辞典」は津籠(つごもり) 睦月(むつき)によるオリジナル・ファンタジー小説花咲く夜に君の名を呼ぶ(古代ファンタジー小説)
  おまけページで、サクラに関する用語を集め、解説しているものです。
   解説の内容につきましては資料(映像資料・文献・新聞記事)等を参考にしてはいますが、諸説あるものもございますし、
  管理人(←歴史の専門家ではありませんので)の理解・知識が不充分である可能性もありますのでご注意ください
 さくら用語辞典
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