ファンタジーな豆知識

ヨーロッパ宮廷のオシャレ・アイテム

 かつて貴公子や貴婦人が豪華な衣装を競い合ったヨーロッパの宮廷では、宮廷服だけでなく様々な「オシャレ小道具」も流行しました。

今回はそんなヨーロッパ宮廷での「ファッション・アイテム」について取り上げていきます。

(このページは現在制作中です。項目や説明は今後増える可能性があります。)

扇(エヴァンターユ:フランス語)

日本で生まれた扇が海を渡り、16世紀ヨーロッパに伝わり独自の進化を遂げました。

ヨーロッパの洋扇は、木と紙でできた日本の扇とは違い、絹やレース、白鳥やクジャクなど様々な鳥の羽根、象牙や真珠などを用いて作られ、上流階級の貴婦人たちのオシャレ・アイテムとして流行しました。

中には、有名な画家による細密画が施された扇も存在します。

また、18世紀フランスの宮廷では、言葉を発さず扇の動きで気持ちを伝える「扇言葉」というものが使われていました。

閉じた扇を心臓に当てれば「あなたは私の心を射止めました」の意味、唇に当てれば「キスしてもいいですよ」という合図、開いていた扇をゆっくりと閉じれば「結婚を約束します」を意味するなど、相手にこっそり自分の想いを伝えるためのツールとして密かに使われていたようです。

カツラ

近世のヨーロッパで上流階級の人間がカツラをかぶることは「常識」と言って良いほどのことでした。

それほどまでにカツラが着用されてきた理由としては、衛生環境の悪かった時代にシラミを防ぐためや、魅力的とされるブロンドに髪を染めるため当時の質の悪い染髪剤を使っていた女性たちが薄毛に悩んでいたためなどと言われています。

16世紀フランスでは、頭の上に枠をかぶせ、帆船、ハート、蝶、馬車、野菜など様々な形にカツラを組み立てることが流行しました。

つけぼくろ(ムーシュ:フランス語)

黒い絹に接着剤を染み込ませて作った人工の「ほくろ」です。
男女の別なく、白粉を塗った顔のアクセントとして使われました。

丸形だけでなく、月や星など、様々な形があり、貼る場所によって意味が変わり、その時の気分を表していました。

「つけぼくろ入れ」に入れて持ち歩き、その時々によって貼る場所を変えていました。
この入れ物には細密画が施され、それだけでも芸術品でした。

 ちなみに「ムーシュ」とはフランス語で「ハエ」を意味します。 

ハイヒール

ハイヒールが女性のファッションとして定着したのは16世紀。

イタリア・ヴェネツィアで流行した「チョピン」と呼ばれる厚底サンダルがきっかけだだと言われています。

その後17世紀のフランスで、背の低かったルイ14世が男女問わずハイヒールを奨励しました。

ハンカチ

ハンカチが現在のような正方形になったのは当時のファッション・リーダーであるマリー・アントワネットが決めたことで、それまでは円形、長方形、三角形など様々な形をしていたそうです。

このハンカチ、19世紀までは白い麻にレースが施されたもので、「富と権力の象徴」として貴族に愛される贅沢品でした。

18世紀のフランス宮廷ではハンカチのレースで家柄が分かるとまで言われ、上流階級の女性たちはレースのハンカチ集めに熱中していたそうです。

ハンカチが庶民にも広まるようになったのは、綿花が普及し、安価な木綿のハンカチが作られるようになってからだと言われています。

日傘(パラソル)

18世紀のフランスで、婦人が一人で持ち運べるコンパクトな日傘が流行しました。

ちなみに初期の傘には開閉機能が無く、雨傘としてのみ使われていました。

帽子

18世紀のフランスに、イギリスから大きなつばのついた帽子が入ってくると、上流階級の女性たちの間でブームとなりました。

外出の際の「日よけ」の役割を果たしたのはもちろん、髪を飾るアクセントとして、ダチョウの羽根や幅広のリボンをあしらった豪華なものが流行しました。

また、イギリスでは現代においても伝統行事や冠婚葬祭の場で帽子を身につけることがマナーのひとつとなっています。


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※このページは津籠 睦月によるオリジナル・ファンタジー小説「夢の降る島」の第1話「夢見の島の眠れる女神」夢見の島の眠れる女神(小説ロゴ)の本文ページ内に隠された、本編と関係がありそうで無さそうな細かなファンタジー雑学・豆知識をご紹介する「おまけコーナー」です。

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