相手を思いやって、 悲しんでなんかないと思い込んで、 そうして、傷ついたことにさえ気づかずに、 いのちを薄くしていく。
これが、大人になったということなのかな?
降り積もった雪のような痛みの結晶を、 どうすることもできないのに。
雪に埋もれて、周りが見えなくなって、 世界に執着が薄くなって、 生の実感すら、薄らいでいくんだ。