ファンタジーな豆知識

実在するファンタジーなお城・1

世界にお城は数多くありますが、その中にはテーマパークのシンボルや映画、有名な童話や物語の舞台のモデルとなったものが存在します。

今回はそんな、ファンタジーなテーマパークや作品と関連のあるお城をいくつかご紹介していきます。

セゴビア城(スペイン)
 
スペインで最も美しいと言われるこの城は、ディズニー映画白雪姫」のお城のモデルとされています。
2つの河川にはさまれた小高い岩山の上に建てられ、その城と城下町の姿は「城を舳先(へさき)に据えた舟」にもたとえられています。
 
セゴビアの歴史は古く、町にはローマ時代に築かれた水道橋が建設当時のままの姿で現存しています。
城もローマ時代の要塞の跡地に建てられ、「カスティーリャ王国」の歴代王の居城となりました。
城の中央にある「時計の中庭」の壁には紋章が刻まれ、その両脇には「ヘラクレスの柱」に絡みつく「リボン」が装飾されています。この「柱に絡みつくリボン」の形は後のアメリカ通貨(ドル)の起源になったと言われています。
 
鉛筆の先のように尖った屋根の塔をたくさん持つ、「おとぎ話のお城」そのままの優美で可愛らしいシルエットとは対象的に、この城はキリスト教国とイスラム教国との長い戦いの歴史を物語る城でもあります。
 
カスティーリヤの王女イサベルは、セゴビアのサン・ミゲル教会で女王即位を宣言、その後アラゴンの王子フェルディナンドと政略結婚して両国を統一し、イスラム勢力からイベリア半島を奪還する「国土回復運動(レコンキスタ)」を行いました。
セゴビア城には「カトリック両王」という称号を得たイサベルとフェルディナンドの二人の玉座と、「タントモンタ・モンタタント(=二人は同等の立場)」という二人の王の関係性を表す言葉が今も残されています。
 
一方でカスティーリャの歴代の王の中には、イスラムの芸術に魅せられた王も少なくなく、城の壁や天井、窓などにはイスラム特有の模様が装飾されています。
 
ザバブルク城(ドイツ)
 
ドイツ・ラインハルトの森に14世紀に建てられたこの古城は、グリム童話いばら姫」の舞台と言われています。
 
ツタの絡まる外観は「いばら姫」のイメージそのもので、花の季節にはバラが見頃だそうです。
100段ある階段を上ってたどり着く塔の部屋には天蓋つきのベッドもあります。
 
メルヘン街道沿いにあるこの城は、今は「古城ホテル」となっていて宿泊することもできます。
 

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※このページは津籠 睦月によるオリジナル・ファンタジー小説「夢の降る島」の第1話「夢見の島の眠れる女神」夢見の島の眠れる女神(小説ロゴ)の本文ページ内に隠された、本編と関係がありそうで無さそうな細かなファンタジー雑学・豆知識をご紹介する「おまけコーナー」です。

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