- クリスタル・ドラゴン
- ドラゴンと名が付いてはいますが、いわゆるファンタジーのドラゴン(竜)とは違い、もっと現実的なオオトカゲ形のドラゴンです。
(外見的には全然現実的ではありませんが。)
イメージ的にはインドネシアのコモド島に生息しているコモド・ドラゴン(コモドオオトカゲ)のような感じです。
ただし、夢見島にファンタジーなドラゴンがいないわけではなく、オオトカゲどころではない巨大な竜もちゃんと存在します。
(とりあえず第1話時点では出てきませんが)
- 空鏡塩原
- 発想の元というか、モデルは、南米ボリビアにある『ウユニ塩原(ウユニ塩湖)』です。
TVCMなどにも時々出て来ますが、地平線まで続く純白の塩の大地に水が張ると、それは一面空を映す鏡となり、そこに立つ人間がまるで空の中に立っているかのように見えるという、とても壮大な景色の場所です(ただし雨が降って地面に水が張らないと現れない景色なのです)。
ちなみに夢見島の中心・世界樹の切株のモデルは同じく南米にあるギアナ高地のテーブルマウンテン(頂上を平らに削り取られたような形の山々。大小さまざま100以上も存在します)です。
ギアナ高地はこの他にも、天然の水晶が地表にむき出しになった水晶の谷や、川底の岩全てが赤い宝石でできたハスペの滝、世界最大落差を誇るアンヘルの滝、頂上に天然の岩の迷路があるロライマ山など、そのままでファンタジーの舞台に使えそうな場所が数多く存在する魅力的な場所です。
そんな感じで、夢見島の景色の中には実際にこの地球上に存在する景色をモデルとしたものが結構あったりします。
まぁ、モデルにしたと言っても作者自身テレビの中でしか見たことのない場所ではあるのですが(どこもお気楽に観光気分で行けるような場所じゃないですし…)。
- 空織のドレスは“最古”の衣裳
- 『最古の』衣裳ということは、当然『最新の』衣裳もあるということで、夢見の女神は人々の前に姿を現すたびに衣裳を変えています。
ちなみに夢見の娘の衣裳は本物の女神の衣裳とは異なる、いわばレプリカであり、機能的には実際の女神の衣裳より数段劣っています。
たとえば空織のドレスは、夢見の娘バージョンのものは現時点の島の空の中で最も美しい空模様を映し出すという機能を持っていますが、女神の着用していたものは、現時点ではなく数時間先の未来の空模様を映し出すものとなっています。
- カリヨン三姉妹
- この章に登場するカリヨン三姉妹は第3章から登場しているカリュオン・カリヨンのお姉さんたちです。
カリュオンが普段着ている服なども彼女たちが作っています(と言うより、弟に自分たちの好きな服を着せ替えて遊んでいたりします)。
- 介添役
- まるで結婚式で花嫁の介添をするブライズ・メイドのように夢見の娘に付き従う“介添役”――その役目は、代々その年の選考会を共に戦ったレグナースたちが務めるものという暗黙の決まりがあります。
強制ではないのでやるかやらないかは本人の自由ですが、ほとんどのレグナースはこの役目を引き受けています。
これには『勝者と敗者に分かれはしたけれど、一緒に頑張った者同士、共に祭を盛り上げよう』というような小女神宮側の教育的配慮があったりするのですが、実際問題、それほどすぐに気持ちを切り替えられる人間ばかりではないので、複雑な想いを抱えながらこの役目をするレグナースも少なくはないようです。
- めくるめく四季・パレードバージョン
- この小説と同時連載の別作品である和風ファンタジー小説『花咲く夜に君の名を呼ぶ』の方をお読みくださっている読者様にはいろいろピンと来るネタだと思います。
(未読の方はすみません。でもここだけ読んでもまず何のことかは分からないと思うのでネタバレにはなっていないと思います。)
作者はこういう「別作品だけど何らかの形でリンクしている」というのが大好きなので、こんな形で別作品のネタを入れさせていただきました。
冬の部分だけオリジナルと違っているのは、夢術で再現しようとすると選考会のアプリコットの夢術とかぶりそうで面白くないから、だったりします(そこで単純に雪とかにしない辺りは作者のひねくれた所なのですが…)。
ちなみにこの章に出てくる“めくるめく四季”は、ラウラが最初に選考会で披露しようとしていた“めくるめく四季”とは若干違う「パレード仕様」になっています。
(移動しながらの夢術になるので景色そのものをその場に紡ぎ出したりはできないのです。)
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