中世スイスの医師にして自然科学者・哲学者、そして伝説の“錬金術師”。
またの名をヴァン・ホーエンハイム。
本名:フィリップス・アウレオールス・テオフラストゥス・ボンバストゥス・フォン・ホーエンハイム
「ホーエンハイム」はドイツ語で「高い家」を意味し、それをラテン語化したものが「パラケルスス」。
17歳の時にウィーン大学で医学を学び、フェッラーラ大学で博士号を取得。
医学の権威・ガレノスや中世アラビア医学を批判し、水銀・硫黄・塩を三要素とする独自の自然観を展開する。
また、金属化合物を医薬品として用いていた。
「医科学の祖」と言われる一方、それまでの因習・伝統を破壊して回ったことから「医学界のマルティン・ルター」の異名も持つ。
晩年には世界各地を旅し、錬金術師の秘法と賢者の石を手に入れたとも言われている。
彼の著した書物『物性について』ではフラスコの中で造られる人工生命体「ホムンクルス」について書かれているが、それは中世の錬金術文献によく見られる「賢者の石」創造についての暗号文だとも言われている。
生没年:1493〜1541年