現代において最もポピュラーな一重咲きのサクラの品種。
東京駒込・染井村の植木職人が江戸後期に発見したと言われる園芸品種で、明治以降全国に広まった。
当初は「吉野桜」の名で売り出されたが、奈良・吉野山のサクラと紛らわしいため後に「染井吉野」と命名された。
移植しやすく、生育も開花も、花が散るのも早い。
そのルーツはエドヒガンとオオシマザクラの雑種とする説が有力だったが、最近の研究ではソメイヨシノにはサクラの野生種の遺伝子がエドヒガン47%、ヤマザクラ11%、オオシマザクラ37%、不明5%の割合でブレンドされていることが分かり、そのことからソメイヨシノはオオシマザクラとヤマザクラとの交雑種とエドヒガンとの間にできたとする説が出てきている。