ファンタジー用語一覧  
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パラケルスス【Aureolus Theophrastus Paracelsus】
中世スイスの医師にして自然科学者・哲学者、そして伝説の“錬金術師”。
またの名をヴァン・ホーエンハイム。
本名:フィリップス・アウレオールス・テオフラストゥス・ボンバストゥス・フォン・ホーエンハイム。
「ホーエンハイム」はドイツ語で「高い家」を意味し、それをラテン語化したものが「パラケルスス」。
17歳の時にウィーン大学で医学を学び、フェッラーラ大学で博士号を取得。
医学の権威・ガレノスや中世アラビア医学を批判し、水銀・硫黄・塩を三要素とする独自の自然観を展開する。
また、金属化合物を医薬品として用いていた。
「医科学の祖」と言われる一方、それまでの因習・伝統を破壊して回ったことから「医学界のマルティン・ルター」の異名も持つ。
晩年には世界各地を旅し、錬金術師の秘法と賢者の石を手に入れたとも言われている。
彼の著した書物『物性について』ではフラスコの中で造られる人工生命体「ホムンクルス」について書かれているが、それは中世の錬金術文献によく見られる「賢者の石」創造についての暗号文だとも言われている。
生没年:1493〜1541年
ピクシー/ピグシー/ピスキー【Pixies/Pigsies/Piskies】
イギリス南西部・コーンウォール地方に伝わる典型的な妖精。
手のひらほどの大きさで、とがった耳を持ち、緑色のぼろを着ている。
「ピクシー」の名は妖精「パック」を愛称化した「パクシィ」「パグシー」が変化したものとも言われる。
よく人に対して「ピクシー化かし(ピクシー・レッド)」や「ガリトラップ」などのイタズラや罠を仕掛ける。
ピクシー・レッド(ピクシー化かし)【Pixie-led】
イギリス・コーンウォール地方に伝わる典型的な妖精「ピクシー」が人に対して仕掛けるイタズラのこと。
ロバや山羊(ヤギ)に化けて人間を背中に乗せて走り、途中で沼や川に放り出して喜んだり、旅人を迷わせて楽しんだりする。
これを()けるには、外套(がいとう)を裏返しに着ると良いとされている。
ファンタスマゴリア【Phantasmagoria】
走馬灯。
あるいは走馬灯のように次々に現れて消える幻影・幻想。
次々に移り変わる光景。 
風神【ふうじん】
風の神。風袋をかついだ鬼の姿で雷神と対になって描かれていることが多い。
フェアリー【Fairy】
世界各地(特にアイルランド島やグレート・ブリテン島)の民間伝承や神話に伝わる超自然的生命体。
英語の「Fairy(フェアリー)」は中世フランス語「フェ(fay,fee)」から派生した「feerie(フェーリー)(=幻覚、魔法)」が英語圏に入り、「fayerye」「faery」「pharie」「faerie」など、時代を経て様々な変化をした後に「fairy」で定着したと言われている。
その語源はラテン語で「運命、宿命、神の下す裁き、死」を表す「ファトゥム(fatum)」。
(「ファトゥム(fatum)」の複数形は「fata」。さらにこの「fata」を女性名詞単数とみなし複数形にすると「Fatae」となり、人間の運命の糸を操るギリシャ・ローマの三女神「クロート(クローソー)・ラケシス(ラキシス)・アトロポス」を指す。)
ペルシャ語の「ペリ(peri)」から来たとする説もある。
フェンリル
北欧神話に出てくる存在。
『スノッリのエッダ』では神々に敵対する狼として登場し、『詩のエッダ』では一族の名前として登場する。
プロクラステス
「引きのばすもの」という意味の名を持つ古代ギリシャ・アッティカ地方の伝説的な強盗。
旅人を己の棲家(すみか)におびき寄せては特殊なベッドに横たえ、旅人の背丈が足りなければこれを引き伸ばし、逆に背丈が余っている時にはベッドからはみ出した部分を断ち切るという残忍な殺し方をしていたが、後に英雄テセウスにより倒される。
この故事により「プロクラステスのベッド」は後に「型にはめる」という意味の言葉として使われるようになる。 
ペガサス/ペガソス【Pegasus/Pegasos】
ギリシャ神話に登場する有翼の馬。天馬。
ローマ時代の「不死」のシンボルで「知恵」の象徴。
ペルセウスがメドゥーサを殺した際、その血から生まれたとされる。
俊足の持ち主で、ゼウスの雷の運び手として活躍し、そのヒヅメで地を蹴って多くの泉を噴出させた。
また、英雄ベレロフォンを乗せ、キマイラ退治など多くの武勲に携わったが、慢心したベレロフォンがペガサスで天上を目指したためゼウスの怒りを買い、ペガサスは鼻先をアブに刺され、そのことに驚き飛び上がって星座(北天のペガサス座)となり、ベレロフォンは落馬して命を失ったとも重傷を負ってその後の人生を物乞いとして過ごしたとも言われている。
ヘファイストス/ヘパイストス【Hephaistos/Hephaestus】
ギリシャ神話の火と鍛冶の神でゼウスとヘラの子(あるいはヘラだけの子とする話もある)。
一つ目の巨人キュクロプスを助手とし、エトナ山中の聖なる鍛冶場でゼウスの雷光や雷霆(らいてい)を打っていた。
ヘシオドスの『神統記』では「いとも名高き足の悪い人(アンフィグエーエス)」と呼ばれ、片足の()えた神として描かれている。
片足が不自由になったのは父母が不和になった際、母ヘラの味方をしたため、怒った父ゼウスにより天界から地上へ投げ落とされたことが原因とされている。
醜貌。美の女神アフロディテの夫。
ベレロフォン/ベレロポン/ベレロポーン【Bellerophon】
ギリシャ神話に登場する英雄で、ペガサスに乗って空を飛び、怪物キマイラに鉛を飲ませて退治した。
小惑星帯の小惑星「ベレロフォン」やイギリス海軍やアメリカ海軍の軍艦「ベレロフォン」は彼の名にちなんでいる。
ホムンクルス【Homunculus】
試験管やフラスコの中に人工的に作り出される生命体。
ホムンクルスとはラテン語で「小さい人」を意味する。
パラケルススによると「男子の精液を蒸留器(フラスコ)の中に密封し40日間放置すると、それが腐敗し生動し始め、やがて人間の形に似たものが現れる」とされている。
さらにその生命体に温度調節をしっかり行いながら40週にわたり人間の血液を与え続けると、四肢を備えた小さな子どもの姿になるという。
ゲーテの『ファウスト』の中にもファウストの弟子ワグナーがホムンクルスを創造する場面が登場するが、これはパラケルススの文書を元にしたものと言われている。
   
※この用語解説一覧は津籠睦月によるファンタジー小説ファンタジー小説「ユメノフルシマ」第1話
および、その解説ページに登場するファンタジーな用語を解説するためのものです。
複数の意味を持つ用語の場合、分かりやすくするため、物語中で使われているものだけに絞って解説している場合があります。ご注意ください。
また、用語のスペルについて管理人のPC事情によりその国独自の文字(ドイツ語や中国語の発音記号付き文字など)が表記できず、
普通のアルファベットで代用している部分があります。ご了承ください。
 
 
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