- アノマロカリス
- カンブリア紀最大の捕食生物。
ナマコのような胴体、クラゲのような口、触手を持ち、当初化石としてバラバラの状態で発見された時には、各パーツごとに別々の生物と考えられていた。
様々な種類がおり、大きさは10p〜2m。
- 亜麻色【あまいろ】
- ごく淡い黄褐色。
亜麻糸(=リネンの原料)の色。
英語では「flax」。
- 天の海に雲の波立ち月の舟 星の林に漕ぎ隠る見ゆ【あめのうみにくものなみたちつきのふね ほしのはやしにこぎかくるみゆ】
- 万葉集に収められた和歌の一つ。
天空を海に、雲を波に、星を林に、月を舟に見立てて詠んだ壮大な歌。
詠み人は柿本人麻呂。
- アリアドネの糸
- ギリシャ神話で英雄テセウスが半人半牛の怪物ミノタウロスの迷宮から脱出する際に使った糸。
ミノス王の娘アリアドネが、生贄に混じって島を訪れたテセウスに好意を寄せ、彼が迷宮に入る際に渡した糸玉。
この故事により「アリアドネの糸」は後に「複雑な問題を解くための手がかり」を指す言葉として使われるようになる。
ちなみにアリアドネは迷宮を脱出してきたテセウスと結ばれて子を宿すが、テセウスはアリアドネが眠っている間に彼女を捨てて逃げてしまう。
その後、アリアドネは難産で命を落としたとも、悲しみに身を投げたところを酒と演劇の神ディオニソスに救われ、その妻になったとも言われている。
- アンへルの滝【Angel Fall】
- ギアナ高地・アウヤンテプイにある世界最大落差(979m)を誇る滝。
そのあまりの高さゆえに、流れ落ちる水は水煙となって辺りに霧散してしまう。 アメリカの飛行家ジミー・エンジェルにより発見され、彼の名を取って名付けられた。
- イグニス・ファトゥス【ignis fatuus】
- 光りながら宙を漂う妖精の総称と言われている。
イグニス・ファトゥスとは、ラテン語で「愚かな火」「だまし火」を意味する。
- 苺【いちご】
- キイチゴ、ヘビイチゴなども含めた、バラ科の植物で紅色や黄色のの液果をつけるものの総称。
一般的にはオランダイチゴのことを言う。
花は春に咲き、五弁の白い花をつける。
英語名・ストロベリー(strawberry)のストロー(straw)は「麦わら」のことを言うが、これは一説に「ワラを敷いてイチゴの実を保護する」ことから名付けられたと言われている。
愛の女神の象徴。 キリスト教国では聖母マリアに捧げる果物とされている。
(聖母マリアが苺を好んだという言い伝えがあるため。)
- イッカク
- クジラ類イッカク科の海獣。
イルカに似ていてオスの牙が一本の角のように長く前方に突き出している。
その牙は長さ2mにも及ぶことがあり「ウニコール」と呼ばれる高価な漢方薬として珍重されていた。
- 一角獣【いっかくじゅう】
- ヨーロッパの伝説上の動物。ユニコーン。
馬に似た姿で、額の中央にねじれた一つの角を持つ。
英国王室の紋章では、ライオンとともに王室の楯を支えている。
その角で作った杯は毒を消す力を持つという。
その伝承ゆえにか、クジラ類イッカク科の海獣「イッカク」の角に似た牙は「ウニコール」と呼ばれ、高価な漢方薬として珍重された。
- イリデッセンス
- オパールなどに見られる、光の加減により石の色が虹のようにゆらめく効果のこと。遊色効果。
その原因は石の内部構造にあり、規則的に並んだ「シリカ」という極小の球状の物質により光が分光し、虹色に見えるのである。
この球体の大きさが大きいと色の範囲が広くなるなど、球の大きさによりあらわれる波長の色は変わってくる。
イリデッセンスの中でも特に乳青色のものは「オパレッセンス」と呼ぶ。 ちなみに英語の名詞としてのイリデッセンス(iridescence)は「虹色」や「玉虫色」「真珠光沢」を意味する。
- インドラ【Indra】
- インドの雷霆神。
リグ・ヴェーダなどに登場する。
神酒ソーマを飲み、ヴァジュラ(金剛杵)という電撃系の武器をふるって悪魔を退治する英雄神。
リグ・ヴェーダの全讃歌の約四分の一はインドラ天で占められている。
- ウィル・オー・ザ・ウィスプ【Will o' the wisp】
- 光を放ち宙を漂う球状のもの。
「ウィル・オー・ザ・ウィスプ」(あるいは「ウィル・ウィズ・ザ・ウィスプ」)は「一握りの干し草を手にしたウィリアム」を意味する。
このウィスプとは、かまどなどに火をつけるための種火のこと。
「妖精」というよりは「幽霊」に近く、日本で言うところの「人魂」「鬼火」「火の玉」の類だと言われている。
一部ファンタジー作品においては「光の下位精霊」として扱われている場合がある。
- 丑の刻参り/丑の時参り【うしのときまいり】
- 丑の刻(現在の午前2時頃)に人を呪うため神社を参詣すること。
丑の刻詣で(うしのときもうで)、丑参りとも言い、江戸時代に多く見られた。
頭に五徳を逆さにのせて火を点した3本のロウソクを刺し、白い衣の胸に鏡をつるし、高下駄をはき、藁人形などを神社の神木に釘でうちつける。
そうすると7日目に釘で打った部分が痛んで相手が死ぬと信じられていた。
呪いをかけた本人もただでは済まず、鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』では「はかなき女の嫉妬より起りて人を失ひ身をうしなふ」とあり、『平家物語・剣の巻』では貴船大明神への祈願の果てに鬼と化した宇治の橋姫が武人・渡辺綱に片腕を斬り落とされるという物語が描かれている。
本来は呪いではなく、神木に願いをこめて釘を打つ「祈り釘」の慣習や、丑の刻に神仏に参詣すると願い事が必ず叶うという純粋な信仰だった。
丑の刻参りの扮装については、『平家物語・剣の巻』で宇治の橋姫が髪を5つに巻いて松脂で固め、顔に朱をさし、身体に丹を塗り、頭に鉄輪をかぶってその3つの脚に松明を結わえ、口にも両端に火のともった松明をくわえた姿で描かれており、これがルーツとも言われている。
- 宇治の橋姫【うじのはしひめ】
- 宇治の地に伝わる伝説の女性。
その性質は伝えられる物語により様々に異なっているが、嫉妬深い女性として描かれていることが多い。
また、宇治にいる愛人を「宇治の橋姫」になぞらえることもあり、古今集の詠み人知らずの歌では「さむしろに衣かたしき今宵もや我を待つらむ宇治の橋姫」と詠われている。
(「愛らしい」を意味する古語「愛し」から愛人のことを「愛し姫」と言い、そのことから「橋姫」に通じたとする説がある。)
『平家物語・剣の巻』では嵯峨天皇の時代、嫉妬に狂った女が相手の女を呪い殺そうと貴船大明神にお参りし、そこで受けたお告げの通り、髪を五つの束に分けて巻き松脂で固めて五つの角をつくり、顔と身体を赤く塗り、頭につけた鉄輪の三本の脚に3つの松明、さらに両端に火の点った松明を口にくわえるという異様な姿で21日間、宇治川に身を沈め、生きたまま鬼となったのが宇治の橋姫であると語られている。
宇治の橋姫はその後、京中の男女を食い殺したが、源頼光の配下・渡辺綱により名刀「髭切」で片腕を斬り落とされた。
ちなみにこの時の宇治の橋姫の異様な扮装が丑の刻参りの装束のルーツとも言われている。
- 虚/洞/空【うろ】
- 洞穴のように内部が空になっている場所のこと。
語源は「うつろ」から来ていると言われている。
- ウンディーネ
- 四大精霊の水の精としてパラケルススが命名したもの。
原型はギリシャのネーイアデス。
人魚か美しい女性の姿、あるいは水そのものが女性の形をとった存在として描かれることが多い。
- エウロペ【Europe】
- ギリシャ神話に登場する、「ヨーロッパ」の名前の由来となった美女。
フェニキア王の娘。
白い牛に化けてやって来た主神ゼウスと結ばれてクレタ島に渡り、後にクレタ島の王となるミノスなど三子を産んだ。
ヨーロッパ(エウロパ)とは元々、彼女が牛に乗って歩いた一小地域の名前だったが、それが次第に拡大され、現在のヨーロッパを指すようになった。
- 液果【えきか】
- 果汁に富み(ジューシーで)、多肉な果実のこと。
漿果、多肉果、湿果とも言われる。
ミカン、トマト、ブトウなど。
これとは逆に、成熟後に果皮が乾燥して木質あるいは皮質となる果実のことを「乾果」と呼ぶ。
- エゲウス
- ギリシャ神話に登場するアテナイの王で「エーゲ海」の名の由来となっている人物。
英雄テセウスの父親。
息子であるテセウスが半人半牛の怪物ミノタウロスを退治するためクレタ島へ向かう際、「首尾良くミノタウロスを討ち取って帰った際には船に白旗を掲げる」と約束したが、実際にミノタウロスを倒して帰ったテセウスが船に旗を掲げるのを忘れてしまったため、海岸からこれを見ていたエゲウスは悲しみのあまり海に身を投げてしまった。それ以降この海の名を、エゲウス王の名をとって「エーゲ海」と呼ぶようになったと言われている。
- SSR【シンプル・シークエンス・リピート】
- DNAの中の4種の塩基が単純な繰り返しを見せる部分。
- エッダ【Edda】
- 北欧神話や北欧の英雄伝説を今に伝える資料。
古代アイスランド語で書かれ、韻文の古エッダとスノッリ・ストルルソンによる新エッダがある。
- 厳か【おごそか】
- 重々しく、近寄りがたい様子。
- オバピニア
- カンブリア紀の生物。
頭部に飛び出た5つの眼と、先端に付いたノズル状の触手などが特徴的。
- オランダ苺【おらんだいちご/strawberry plant】
- いわゆる一般的なイチゴ。ストロベリー。
日本には天保年間にオランダから渡来してきたので、この名で呼ばれる。
バラ科の多年生果菜で、ヨーロッパで栽培され世界に広まった。
|