ファンタジー用語一覧  
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あ行か行さ行た行な行は行ま行/や行/ら行わ行
 
ヤコブの梯子【やこぶのはしご/Jacobu's ladder】 

雲の切れ間からスポットライトのように差し込む幾筋もの光のことで、その神々しい光がまるで天上と地上をつなぐ階段のように見えることからそう呼ばれている。
(旧約聖書・創世記にはヤコブが旅の途中、天に通じる階段(梯子)を天使が上がったり下がったりしているところを夢に見、そこが天の門の地であることを知りイスラエルの国をつくったという記述がある。)
ちなみに「ヤコブの梯子(Jacobu's ladder)」と名付けられた植物も存在し、和名は「はなしのぶ」。

ユニコーン【unicorn】
ヨーロッパの伝説上の動物。
馬に似た姿で、額の中央にねじれた一つの角を持つ。
「純潔・清純」の象徴であり、処女のみを背中に乗せるという伝説がある。
その一方、好色で凶暴だったという記録もあり、処女を(おとり)に捕獲しようとしても、それが罠と分かるとその乙女を角で刺し殺したと言われている。
語源は一説にラテン語の「ウヌス(ひとつ)」と「コルヌス(角)」の合成語と言われている。
中国の幻獣「麒麟(きりん)」と同一視されることもある。
その角で作った杯は毒を消す力を持つという。
その伝承ゆえにか、クジラ類イッカク科の海獣「イッカク」の角に似た牙は「ウニコール」と呼ばれ、高価な漢方薬として珍重された。
また、角の粉末は万病の治療薬と考えられており、そのため「ユニコーンの角」や「ユニコーン」はヨーロッパで薬屋のシンボルや看板として使われるようになった。
17世紀にはロンドンの薬局協会のシンボルにユニコーンの角が採用された。
また英国王室の紋章にも使われ、ライオンとともに王室の楯を支えている
妖精【ようせい】
世界各地(特にアイルランド島やグレート・ブリテン島)の民間伝承や神話に伝わる超自然的生命体。
その容姿や性質、地方などによる様々に呼び名が異なる。
妖精全般を指す主な語は「Fairy(フェアリー)」や「Elf(エルフ)」、「Sidhe(シー)」、フランス系の「Fay(フェ)」など。
英語の「Fairy(フェアリー)」は中世フランス語「フェ(fay,fee)」から派生した「feerie(フェーリー)(=幻覚、魔法)」が英語圏に入り、「fayerye」「faery」「pharie」「faerie」など、時代を経て様々な変化をした後に「fairy」で定着したと言われている。
その語源はラテン語で「運命、宿命、神の下す裁き、死」を表す「ファトゥム(fatum)」。
(「ファトゥム(fatum)」の複数形は「fata」。さらにこの「fata」を女性名詞単数とみなし複数形にすると「Fatae」となり、人間の運命の糸を操るギリシャ・ローマの三女神「クロート(クローソー)・ラケシス(ラキシス)・アトロポス」を指す。)
ペルシャ語の「ペリ(peri)」から来たとする説もある。
日本で「妖精」という言葉が使われるようになったのは大正時代で、「愛蘭土文学会」を造った吉江喬松(よしえ たかまつ)日夏耿之介(ひなつ こうのすけ)たちが作品の中で「妖精」という訳語を頻繁に使い初め、これが定着したと言われる。
「妖精」が定着する以前は「仙女」(←上田敏)や「妖女」(←西条八十)、「フエヤリー/妖精」(←松村みね子)、「精霊(フエアリイ)」(←芥川龍之介)、「仙女/女の魔神」(←菊池寛)など人によって様々な訳語を用いていた。
吉江 喬松【よしえ たかまつ】
長野県生まれのフランス文学者で評論家。早大教授。
「世界文学大辞典」を編んだ他、日夏耿之介(ひなつ こうのすけ)らとともに「愛蘭土文学会」を造った。
生没年:1880〜1940。
   
※この用語解説一覧は津籠睦月によるファンタジー小説ファンタジー小説「ユメノフルシマ」第1話
および、その解説ページに登場するファンタジーな用語を解説するためのものです。
複数の意味を持つ用語の場合、分かりやすくするため、物語中で使われているものだけに絞って解説している場合があります。ご注意ください。
また、用語のスペルについて管理人のPC事情によりその国独自の文字(ドイツ語や中国語の発音記号付き文字など)が表記できず、
普通のアルファベットで代用している部分があります。ご了承ください。
 
 
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