ファンタジー用語一覧  
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あ行か行さ行た行な行/は行/ま行や行ら行わ行
 
橋姫【はしひめ】
橋に(まつ)られる女神で、道祖神(どうそじん)(さえ)の神などと同じく外敵の侵入を防ぎ、境界を守る神であると考えられている。
その一方で嫉妬(しっと)深い性質を持ち、橋姫の祀られた橋の上で他の橋の話をしたり、婚礼の行列が通ったり、女性の嫉妬に関する謡曲をうたうなどすると橋姫の怒りに触れ、不幸を招くと言われている。
橋姫に関する伝説は各地にあるが、中でも有名なのは「宇治の橋姫」に関する伝説である。
ちなみに京都・宇治川にかかる宇治橋の近くには橋姫神社がある。
そこに祀られているのは正確には瀬織津媛(せおりつひめ)だが、橋姫と同一視されている。
橋姫神社には悪縁を切るご利益があるとされるが、恋人同士や婚礼の列が通ることはタブーとされている。
パラケルスス【Aureolus Theophrastus Paracelsus】
中世スイスの医師にして自然科学者・哲学者、そして伝説の“錬金術師”。
またの名をヴァン・ホーエンハイム。
本名:フィリップス・アウレオールス・テオフラストゥス・ボンバストゥス・フォン・ホーエンハイム。
「ホーエンハイム」はドイツ語で「高い家」を意味し、それをラテン語化したものが「パラケルスス」。
17歳の時にウィーン大学で医学を学び、フェッラーラ大学で博士号を取得。
医学の権威・ガレノスや中世アラビア医学を批判し、水銀・硫黄・塩を三要素とする独自の自然観を展開する。
また、金属化合物を医薬品として用いていた。
「医科学の祖」と言われる一方、それまでの因習・伝統を破壊して回ったことから「医学界のマルティン・ルター」の異名も持つ。
晩年には世界各地を旅し、錬金術師の秘法と賢者の石を手に入れたとも言われている。
彼の著した書物『物性について』ではフラスコの中で造られる人工生命体「ホムンクルス」について書かれているが、それは中世の錬金術文献によく見られる「賢者の石」創造についての暗号文だとも言われている。
生没年:1493〜1541年
薔薇窓【ばらまど】
教会のファサード(正面)などにある花のような形の丸窓のこと。
ばら形窓。rose window。
ハルキゲニア
カンブリア紀の歩脚(ほきゃく)動物。
名前の由来は『幻惑(ハルシネイション)』で、この生物の形があまりに奇妙であることから名付けられた。
(あし)が複数あり、背に身を守るための複数の鋭いトゲがあるため、初めはどちらが肢でどちらが上下か分からなかったという。 
ピカイア
カンブリア紀の生物。
外見はナメクジウオに似ている。
体の真ん中に『脊索(せきさく)』を持つ脊索動物であり、当初はカンブリア紀の生物の中でも人類に近い生物として取り上げられたが、その後に、さらに人類の祖先の源流に近い脊椎(せきつい)動物が発見されている。
ピクシー/ピグシー/ピスキー【Pixies/Pigsies/Piskies】
イギリス南西部・コーンウォール地方に伝わる典型的な妖精。
手のひらほどの大きさで、とがった耳を持ち、緑色のぼろを着ている。
「ピクシー」の名は妖精「パック」を愛称化した「パクシィ」「パグシー」が変化したものとも言われる。
よく人に対して「ピクシー化かし(ピクシー・レッド)」や「ガリトラップ」などのイタズラや罠を仕掛ける。
ピクシー・レッド(ピクシー化かし)【Pixie-led】
イギリス・コーンウォール地方に伝わる典型的な妖精「ピクシー」が人に対して仕掛けるイタズラのこと。
ロバや山羊(ヤギ)に化けて人間を背中に乗せて走り、途中で沼や川に放り出して喜んだり、旅人を迷わせて楽しんだりする。
これを()けるには、外套(がいとう)を裏返しに着ると良いとされている。
髭切【ひげきり】
平安時代に源満仲(みなもとのみつなか)が作らせたとされる伝説の刀で、源家に代々伝わる宝剣。
罪人の首を()らせた時、首とともに(ひげ)を切ったことからこの名が付いた。
源頼光の代には配下であり四天王の一人・渡辺綱(わたなべのつな)がこの刀で一条戻橋の鬼(『平家物語・剣の巻』では鬼となった宇治の橋姫)の腕を斬り、このことにより名を「鬼切」と改めた。
その後も怪異が起こるたびに名を変えていったが、源義朝の代に再び「髭切」の名に戻された。
ひたひた
水が次第(しだい)(せま)ってくるように、だんだんと迫ってくる様子を表す擬音語。
あるいは、水そのものがだんだんと迫ってくる音や様子。
日夏 耿之介【ひなつ こうのすけ】
長野県生まれの詩人で英文学者。本名:樋口国登。早大卒。
吉江喬松(よしえ たかまつ)らとともに「愛蘭土文学会」を造った。
生没年:1890〜1971。
ファサード【facade】
建物の正面(前面)のこと。
英語では比喩として「うわべ」や「外見」の意味で使われることもある。
ファンタスマゴリア【Phantasmagoria】
走馬灯。
あるいは走馬灯のように次々に現れて消える幻影・幻想。
次々に移り変わる光景。 
風神【ふうじん】
風の神。風袋をかついだ鬼の姿で雷神と対になって描かれていることが多い。
舷【ふなばた/ふなべり】
船の側面のこと。船の(へり)のこと。船縁。船端。
フェンリル
北欧神話に出てくる存在。
『スノッリのエッダ』では神々に敵対する狼として登場し、『詩のエッダ』では一族の名前として登場する。
フクシア【Fuchsia】
アカバナ科の低木。
別名:ホクシャ、フューシャ、ツリウキソウ。
『貴婦人の耳飾り』の異名を持つ、優美な形をした花。
4〜7月頃に下向きに垂れ下がった白・桃・紅紫などの色の花を咲かせる。
欧米では色の名前(紫がかったピンク系の色。別名フューシャ・ピンク)としても用いられる。
フクシアの名の由来は16世紀のドイツの植物学者レオンハルト・フックスの『フックス』から。
花言葉は『信じた愛』。
プレシオサウルス【plesiosaurus】
中生代三畳紀後期〜ジュラ紀前期に栄えた海洋爬虫類の一種。
首長竜(くびながりゅう)蛇頸竜(だけいりゅう)
長い首とパドル状のヒレのような四肢が特徴で、その容姿は「ヘビの首のついた甲羅の無い亀」と表現されることもある。
プレシオサウルスとは「爬虫類(はちゅうるい)に近似した」を意味する言葉。
体長は2〜5m。
かつては首長竜の全てがプレシオサウルスに分類されており、その種類が90種を超えていたことがあったが、現在は整理され、数種ほどになっている。
プロクラステス
「引きのばすもの」という意味の名を持つ古代ギリシャ・アッティカ地方の伝説的な強盗。
旅人を己の棲家(すみか)におびき寄せては特殊なベッドに横たえ、旅人の背丈が足りなければこれを引き伸ばし、逆に背丈が余っている時にはベッドからはみ出した部分を断ち切るという残忍な殺し方をしていたが、後に英雄テセウスにより倒される。
この故事により「プロクラステスのベッド」は後に「型にはめる」という意味の言葉として使われるようになる。 
平家物語・剣の巻
平家物語の読み本系の異本である『源平盛衰記(げんぺいじょうすいき)』などに収録されている。
ペガサス/ペガソス【Pegasus/Pegasos】
ギリシャ神話に登場する有翼の馬。天馬。
ローマ時代の「不死」のシンボルで「知恵」の象徴。
ペルセウスがメドゥーサを殺した際、その血から生まれたとされる。
俊足の持ち主で、ゼウスの雷の運び手として活躍し、そのヒヅメで地を蹴って多くの泉を噴出させた。
また、英雄ベレロフォンを乗せ、キマイラ退治など多くの武勲に携わったが、慢心したベレロフォンがペガサスで天上を目指したためゼウスの怒りを買い、ペガサスは鼻先をアブに刺され、そのことに驚き飛び上がって星座(北天のペガサス座)となり、ベレロフォンは落馬して命を失ったとも重傷を負ってその後の人生を物乞いとして過ごしたとも言われている。
舳先【へさき】
船首のこと。船の前の方の部分。前端。
「へさき」の「へ」は船首を意味する古語。
みよし」とも言う。
ヘファイストス/ヘパイストス【Hephaistos/Hephaestus】
ギリシャ神話の火と鍛冶の神でゼウスとヘラの子(あるいはヘラだけの子とする話もある)。
一つ目の巨人キュクロプスを助手とし、エトナ山中の聖なる鍛冶場でゼウスの雷光や雷霆(らいてい)を打っていた。
ヘシオドスの『神統記』では「いとも名高き足の悪い人(アンフィグエーエス)」と呼ばれ、片足の()えた神として描かれている。
片足が不自由になったのは父母が不和になった際、母ヘラの味方をしたため、怒った父ゼウスにより天界から地上へ投げ落とされたことが原因とされている。
醜貌。美の女神アフロディテの夫。
ベレロフォン/ベレロポン/ベレロポーン【Bellerophon】
ギリシャ神話に登場する英雄で、ペガサスに乗って空を飛び、怪物キマイラに鉛を飲ませて退治した。
小惑星帯の小惑星「ベレロフォン」やイギリス海軍やアメリカ海軍の軍艦「ベレロフォン」は彼の名にちなんでいる。
ホムンクルス【Homunculus】
試験管やフラスコの中に人工的に作り出される生命体。
ホムンクルスとはラテン語で「小さい人」を意味する。
パラケルススによると「男子の精液を蒸留器(フラスコ)の中に密封し40日間放置すると、それが腐敗し生動し始め、やがて人間の形に似たものが現れる」とされている。
さらにその生命体に温度調節をしっかり行いながら40週にわたり人間の血液を与え続けると、四肢を備えた小さな子どもの姿になるという。
ゲーテの『ファウスト』の中にもファウストの弟子ワグナーがホムンクルスを創造する場面が登場するが、これはパラケルススの文書を元にしたものと言われている。
   
※この用語解説一覧は津籠睦月によるファンタジー小説ファンタジー小説「ユメノフルシマ」第1話
および、その解説ページに登場するファンタジーな用語を解説するためのものです。
複数の意味を持つ用語の場合、分かりやすくするため、物語中で使われているものだけに絞って解説している場合があります。ご注意ください。
また、用語のスペルについて管理人のPC事情によりその国独自の文字(ドイツ語や中国語の発音記号付き文字など)が表記できず、
普通のアルファベットで代用している部分があります。ご了承ください。
 
 
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