和風ファンタジーの雑学

月待信仰の神社には狛犬ではなく狛兎がいる!

和風ファンタジー小説「花咲く夜に君の名を呼ぶ」の本文中でも触れられていますが、かつて日本には「月待」と呼ばれる「月に捧げ物をして祈願をする」という信仰がありました。

そして、そんな月待信仰に関係する神社が今もなお存在していたりするのです。
そのうちの一つが、埼玉県さいたま市浦和区にある、その名も「調神社(つきじんじゃ)」です。

この神社は元々は天照大神・豊宇気姫命・スサノオノミコトの三神を祀る神社とされていますが、中世以降に月待信仰が盛んになってくると、その名に「ツキ」が付いていることから月待の神社としても信仰を集めるようになりました。

別名は、月の宮月待の宮月読大明神など。

そして、この神社の最大の特徴は「狛犬(こまいぬ)」ならぬ「狛兎(こまうさぎ)」がいるところです。

この神社では神の遣いが「月のウサギ」とされていて、そのために神社の入口には狛犬ではなく「狛兎」、さらに手水舎には口から水を流すウサギの像、池にもウサギの噴水など、様々なところにウサギのモチーフが使われているのです。

もちろんお守りもウサギをあしらったもので、御朱印にもウサギのスタンプが付きます。

大変珍しい神社だと思いますので、皆様も機会があれば是非一度行ってみてください。
ちなみに現代では神社の名に「ツキ」が付くということから「ツキ(幸運)」を呼ぶ神社としても信仰を集めているようです。


<関連項目>


※このページは津籠 睦月によるオリジナル和風ファンタジー小説「花咲く夜に君の名を呼ぶ」の本文ページ内に隠された、本編と関係がありそうで無さそうな細かな和風ファンタジーの雑学・豆知識をご紹介する「おまけコーナー」です。

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ここでご紹介している雑学・豆知識は参考文献などを参考にして書いてはいますが、管理人はその道の専門家ではありませんので知識が不充分な場合もございます。
その辺りをご理解の上、ご覧ください。

 
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