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隣の芝生は本当にうらやましがるほど青いのか

「隣の芝生(しばふ)は青い」なんて言うけど
その芝生が青く見えるのは
青々と芝を育てるまでの努力を知らないからだ

実は虫が大量発生して困っているだとか
ノラ猫が用を()しに来て困っているだとか
そんなマイナス要素を知らずにいるからだ

 隣の芝生が(うらや)ましいからって
無理矢理(うば)ってみたところで
適切な維持管理をしないでいれば
芝はすぐに()れてしまう

青い芝生の庭は、
それを作り上げるための労力や、
それによって生じるデメリットも(ふく)めたワンセットで
“青い芝生”として存在できているんだ

隣の青い芝生のように
成功して輝いて見える誰かは
本当にそんなに(うらや)ましがるべき存在なんだろうか

人は自分のマイナス部分を
あまりオープンにしないものだから
他人に知られたくない欠点や大変な事情を
(ひそ)かに抱えているかも知れないのに。
たとえ今は幸せそうに見えたとしても
その幸福を維持してくのは実はとても難しいことで
一寸先に闇が待ち(かま)えているかも知れないのに

本当に青いのかどうかすら分からない芝生を(ねた)んで
自分の心を(へこ)ませるのは
人生の無駄遣(むだづか)いな気がしてならないから
その分の時間を上手く活用して
自分の庭を少しでも愛せるように
好きな花を1つでも多く植えていったらいいんじゃないかな

たとえ他人から見れば粗末(そまつ)な庭だとしても
心を込めて手入れをすれば愛着が()くし
他の何にも代えられない
世界にただひとつの愛すべき庭になる

モノの価値なんて、見た目や他人の評価じゃない
結局は、自分がそれを愛せるかどうかだ

 

  

 
  
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