コトバのラクガキ

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単純な勧善懲悪モノを見ていると、よく思う。

正義の側にあって正義を()すのなんて、
悪の側にあって正義を為そうとするのに比べれば、
全然容易(たやす)い。

個人が体制に逆らうのは、あまりにも大変なことだから。

けれど、それでも正義はきっと、
個人(ひとりのひと)によってしか、為されないのだろう。

誰かの使命感が、時に誰かの悲劇を招くこともある

力があるなら、
それを振るわなきゃならないなんて、
力があるなら、
それを世のため人のために役立てなきゃいけないなんて、
そんなの、ただの傲慢(ごうまん)なひとりよがりかも知れないのに。

強い力は、使い方を誤れば悲劇しかもたらさない。

たとえ力を持っていても、その人が、
その正しい使い方まで兼ね備えているとは限らないのに。

きっと今までに幾人もの人間が、
そんな考えから争いを生んでいるかも知れないのに。

 

  

 
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