あの頃の自分は、 自分が幸せになれる場所を 紙の上にばかり求めていたのかも知れない。
本を一冊読み終えるたびに、 自分が一人死んだような錯覚を覚える。
たぶん、疑似体験力があり過ぎるせいだ。
もしくは、感受性が強過ぎるということだろうか。
とにかく自分は 物語の中に入り込み過ぎるきらいがある。
だから物語の終わった後、 現実の世界をこんなにも味気なく思うのだろうか。