【コトバのラクガキArchives】

効率化や合理化で見失っていくもの

効率化とか合理化とかいうものは、
砂粒の中に埋(う)もれた一粒のダイヤモンドを
　見出すことなく朽(く)ちさせてしまう行為にも思える。

データや統計で、こういうタイプはこうなのだと
決めつけて、ひとつの枠に括(くく)って、
砂粒もダイヤモンドも同じものにしてしまう。

そんなやり方じゃ
“優秀”なものは得られても
　“至高”のものは得られないんじゃないかな。

世界は矛盾に満ちているから、
大切なのは矛(ほこ)か盾(たて)かを選び択(と)ることではなくて、
その間でバランスを保つことだ。
二つどちらも受け入れて。

考えることを拒否している。

そうすれば傷つかなくて済むから。

けれどそれは、人間(ヒト)として失ってはならないはずの
重要なものさえ眠らせてしまうんだ。