それでも、多分、一生懸命、 世界を視(み)ようとあがいている。
目の前にふっと灯った一瞬の真実の影も 見逃さないように。 忘れてしまわないように。
たとえそれが必ずしも、 他人に評価されない種類のものであろうと。
このことばは、届かないのかもしれない。 誰にも。
ただこの口から心から、 吐かれてころがっていくだけかもしれない。
それでも、やめられるものじゃない。
誰のためでもなく、 きっといちばん納得したがっているのは 自分自身だから。