月の兎やかぐや姫のように、 元からこの世界の生き物でなかったら良かったのに。
そうすれば、 この世界で何もかも上手くいかなくても、 仕方が無いさと笑えたのに。
今日も、晴れて良かった。
元気になろうと思うから。
先の見えないときは、夜が恐い。
何ひとつ上手く回っていないのに、 それでも確実に過ぎてゆく“刻(とき)”が恐い。
考えてもどうにもならないのに、 何かを考えずにはいられなくて、 眠れない夜に身が凍(こご)える。
いくら重ね着をしても、 身体の芯が寒くて寒くてたまらない。