小学生の頃は、自分より下の学年の子たちが
一年経つごとにランドセルのカラー・バリエーションは増えるし
オモチャもゲームも進化するし
学校の施設や備品や教育システムですら新しくなっていく
最新のものを受け取れる
自分より下の世代の子たちが羨ましく思えていた
だけど今は そうは思わない
時代を経るにつれ 新たに登場するものもあれば
失われてしまうものもあると分かったから
昔は在ったけど今はもう無い、
好きだったお菓子
流行していたテレビ番組
通学路の古い文房具屋さん
遊び場にしていた空き地の原っぱ
危険だからと撤去された校庭の遊具…
自分より数世代も下の あの子たちは
その美味しさも面白さも楽しさも、
あるいは、そもそもその存在すら
知らずに人生を歩んでいく
どの世代にも、どの時代にも、きっと
その時その場所でしか受け取れない幸せな時間がある
だから、自分たちの世代にだけ与えられた それを、
大切に、愛しめばいいんだ