ヒトは結局、自分の眼を通してしか
世界を
自分の価値観、道徳観、先入観、感情……
そういったモノを通してしか、
世界を知覚することが出来ない。
だから“本当の世界の姿を見る”なんて、
意味のないことなのかも知れない。
ヒトは皆、その眼に映る世界は別物で、
誰とも自分の視る世界を“共有”することは出来ない。
だから、他人の視ている世界が分からなくて、視えなくて、
孤独を感じたり、
自分が、他の人間や世界そのものから「浮いている」ように感じたりする。
だけどそれは、自分が「異端」なのではなく、
そもそも誰一人として同じ世界を視ている者はいないということだ。
「異端」も何も、そもそも誰一人「同じ」なんかじゃないということだ。
同じ「物」を見ていても、視え方、感じ方は
皆それぞれに違うから。