コトバのラクガキ

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現実を生きていても、異世界のような美しい風景を見ることはできるよ

ひとりっきりの帰り道。
遠く空をみあげたら、青とも水色ともつかない色の中
白い雲が光ってた。
まるで物語の中の絵のようで、
いつもみなれた坂道が
どこか知らない国の道のように見えた。
こんなささいなことで
うきうきするなんておかしいね。

誰も見ていない虹色。

体育で、息せききらして3周走った後、
ふっと宙空をながめたら、
細かいちりが やわらかな光の中
七色の粉雪のように踊ってた。
ただのほこりでも、日光にすけると
あんなにきらきら輝くんだね。
この時、このささやかな発見をした人は
果たして何人くらいいたのだろうか。

春を待つ、ある日の景色

外はものすごい風だった。
これが、春一番というやつなのだろうか?
空は青く澄んでいた。
走ると風が壁のように
ぶあつい圧力のカーテンのようにまとわりついてきた。
せまい細道をぬけると、学校の向こうに
白と金の入り混じったような不思議な色の光が
銀の雲のすき間からさしこんでるのが見えた。
絵巻や神話に出てくる
神が降りてくる場面のようだと思った。

 

  

 
  
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