“物を考える”ことにも段階がある。
ひとつの思考に、
“さらに上”の段階の思考を重ねなければ、
見出せないものがある。
頭の回転を一回転させただけでは
たどり着けない真実も、
その回転を三回転くらいさせれば
見つけられたりするものだ。
なのに、どうして世の中の大半の人は
一回転させるだけで満足して
考えるのをやめてしまうのだろう。
それでちゃんと物を考えた気になって、
それでも答えは見つからなかったからと
そして、頭を三回転どころか
四回転も五回転もさせている人たちのことを
はなから理解しようともせずに、
まるで異物でも見るような目で見て拒絶したりする。
たぶんこれは生まれつきの脳のスペックの問題なんかじゃなく、
“思考の深度”の問題だと思うのに。