レースの起源は紀元前エジプトの衣服の縁かがりや、古代ギリシア・ローマで衣服の補修・装飾に使われていた糸模様だと言われています。
その後ヨーロッパではそれらがボビンレースやニードルレースといった形で発展していきますが、トルコではスカーフやベールの縁を彩る縁飾りとして独特の発展を遂げていきました。
トルコ語でそれらの縁飾りのことを「オヤ(oya)」と呼びますが、花や果実などのモチーフを編んだものや、ビーズを編みこんだものなど、実に多彩な種類があります。
トルコでは手先が器用で手作りの上手な娘が良い嫁として喜ばれたことから、女の子が生まれると小さい頃から刺繍・編み物・織物などを教え込まれたそうです。
オヤのモチーフは母から娘へと代々受け継がれ、地方によっても特徴があり、呼び名も異なります。
そして結婚する際には、自分のお手製のオヤも嫁入り道具として持っていき、自分で使うだけでなく、夫の持ち物を飾ったり、姑や親戚や近所へのお土産にしたと言われています。
オヤの種類には以下のようなものがあります。
- イーネオヤ(針で糸を結びながら花、果実、幾何学模様などのモチーフを編むオヤ)
- トゥオヤ(かぎ針編みのオヤ)
- メキキオヤ(タティングレース)
- フィルケテオヤ(ヘアピンレース)
- ボンジュックオヤ(ビーズのついたオヤ)
※このページは津籠 睦月によるオリジナル・ファンタジー小説「夢の降る島」の第1話「夢見の島の眠れる女神」の「おまけコーナー」で、ファンタジーな雑学や豆知識をご紹介しています。
ページ内の文字色の違う部分をクリックしていただくと、別のページへジャンプします。
ここでご紹介している雑学・豆知識は参考文献などを参考にして書いてはいますが、管理人はその道の専門家ではありませんので知識が不充分な場合もございます。
その辺りをご理解の上、ご覧ください。