ファンタジーな豆知識

オルゴールの歴史

かつてヨーロッパの王侯貴族に愛され、今なお多くの人々をその音色で魅了するオルゴール。

今回はそんなオルゴールの歴史を簡単にまとめていきたいと思います。

原型は自動演奏式カリヨン

カリヨンとは、14世紀のヨーロッパで教会の鐘楼に備え付けられた「組鐘」のことで、音程の異なる複数の鐘によりメロディを奏でます。

最初は手動式だったものが、やがては時計と組み合わされて自動演奏式になり、鐘の数も増え、和音を使った複雑な曲も奏でられるようになりました。

技術の進歩により小型化

16世紀に入り、時計技術が進歩すると、時計を含め様々なものが小型化していきます。

大きな鐘も小さなベルに変わっていき、やがて、金属の棒を弾いて音を出すという仕組みが考案されました。

自動からくり人形(オートマタ)の登場

1752年、スイスの時計職人ジャケ・ドローにより、自動からくり人形「オートマタ」が誕生しました。

最初にできたのは「シンギングバード」という、止まり木にとまった鳥がまるで生きているかのように動いてさえずるもので、ふいご(空気を送るための装置)を使って笛を鳴らす自動演奏装置が使われていました。

オートマタはその後、様々に進化し、女性や男性の人形が手を動かしてお化粧をしたり、水タバコを吸ったり、手紙を書いたりなど様々な動作をするものが登場していきました。

シリンダーオルゴールの登場

1796年にスイスの時計職人アントワーヌ・ファーブルにより、最初のシリンダーオルゴールが誕生しました。

ただし、それは現在のオルゴールのような「櫛歯」を使ったものではなく、音を奏でるための金属の棒が1本1本ネジで留められていました。

やがて1814年にスイスのフランソワ・ルクルトにより櫛歯が誕生します。

ディスクオルゴールの登場

1886年にドイツのパウル・ロッホマンにより生みだされたディスクオルゴールは、亜鉛や鉄でできた円盤に曲を記録し、回転させることで演奏するオルゴールです。

レコードのようにディスクを交換することで曲を増やすことが可能な上、大型のオルゴールを作ることでより広い音域、迫力のある演奏が可能となりました。

また、ディスクは安価で大量生産することが可能で、それまで限られた人間しか持つことのできなかったオルゴールが一般大衆に普及するきっかけとなりました。

コインを入れると演奏が始まるオルゴールがパブやレストランに設置され、多くの人々がオルゴールの音色を楽しみました。


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※このページは津籠 睦月によるオリジナル・ファンタジー小説「夢の降る島」の第1話「夢見の島の眠れる女神」夢見の島の眠れる女神(小説ロゴ)の本文ページ内に隠された、本編と関係がありそうで無さそうな細かなファンタジー雑学・豆知識をご紹介する「おまけコーナー」です。

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