〜キョウ カラ、アナタ ハ ワタシ ノ ズットモ〜
杖を振り下ろすと同時に、エデンたちの正面に、シャインマスカットの粒のように綺麗な黄緑色に輝く球体が出現した。ボーリングの
『ギャイン……ッ!!』
直後響いた悲鳴に、エデンはビクリと肩を
「あ……当たった……のかな?」
「そのようだな。エラいぞ、エデン。ちゃんと昨日よりはマシな技になったじゃないか。……なぜマスカット・キャンディなのかは理解に苦しむが」
後半はエデンに聞こえないよう声を
「でも……あのコ、痛そうに鳴いてた。
「まだ契約してもいなければ
猫神の声は厳しく、エデンはシュンとしてしまった。
猫神の言うことはもっともなのだが、それでもエデンは例の獣を案じるように目で探してしまう。
獣はヨロヨロと立ち上がり、自分の近くに転がる
「え……?あれ……?あのコ、私の
獣は少し
「……お前、キャンディ・キャノンというのは名前と形だけではなく、本当にでできているのか!?」
「え?何だと思ってたんですか?アメみたいな見た目をしてるだけの砲弾だと思ってたんですか?」
エデンの答えに猫神はがくりと肩を落とす。
「お前には学習能力が無いのか!?食べられるものを具現化すれば獣の
「えっと……」
(忘れたわけじゃないんだけど……獣を吹き飛ばせるくらいの強い魔法なら、食べられないと思ったんだもん)
言い
「ほら見ろ。獣の力が増してしまった」
猫神の指差す先では、透明な獣を取り巻くが明らかに大きくなり、まるでの飾りのようにキラキラ輝いていた。
「えぇ……ど、どうしたら……」
「とにかく攻撃だ!もう食い物にはするなよ!」
猫神はそう言い手を差し出す。だが、エデンが次の攻撃を
獣の周りに浮いていたクリスタルのようなが勢いよく二人に