魔法巫女エデン

Episode1:Not 魔法少女 But 魔法巫女!<3>

〜マホウショウジョジャナクテ、マホウミコナノ!〜

「おはようございます、エデン様」
今朝(けさ)はいつもより少しお早いですね、エデンお嬢様(じょうさま)
「すぐに朝食をお持ちします!お嬢様!」
 
 ダイニング・ルームのあちこちから次々に声をかけてきたのは、執事(しつじ)風のスーツに身を包んだ、それぞれタイプの(こと)なる三人の美青年(イケメン)だった。
 
「お……おはよう、ございます……。アンバーさん、マイカさん、アズライトさん……」
 
 彼らはこの屋敷(やしき)(つと)めるハウス・キーパーたちだ。この場にはいないが、この屋敷には厨房係(ちゅうぼうがかり)庭師(にわし)など、他にも容姿(ようし)の整った男たちが勤務(きんむ)している。
 
(……いつも思うんだけど、何なの?このイケメン逆ハーレムは……。自分の家じゃないみたいで、落ち()かないよ……)
 
 父がいなくなった後、次々と若い男を(やと)()れ始めたコーデリアに、(はじ)めエデンは猛反発(もうはんぱつ)した。しかしコーデリアはどう見ても(いま)だ慈恩一筋(ひとすじ)で、他の男と恋愛関係に発展しそうな気配(けはい)微塵(みじん)もない。だが、彼らの方は……
 
「コーデリア様、朝の紅茶ティーカップ をお持ちいたしました」
 
「コーデリア様、今朝はどの新聞からお読みになりますか?」
「コーデリア様!新しいお花を(かざ)ってみました!今回は元気が出るようにとインコ風極彩色にまとめてみたのですが、いかがですか?」
 
 コーデリアに(むら)がる彼らの様子(ようす)はまるで女王にかしづく下僕(しもべ)……いや、主人からホメられたくて必死にアピールするペットのようだった。その(ひとみ)にはいずれもコーデリアに対する(せつ)ないほどの情熱(じょうねつ)宿(やど)っている。
 
 他人の(むく)われない片想(かたおも)いを朝から見せつけられたエデンは、今朝もいたたまれなさに身を小さくして朝食を終え、そそくさとダイニング・ルームを出ようとする。
 
「じゃあ、行ってくるね、ママ」
「あァ、エデン。チョット()つのでス」
 
「え?何?」
「エデンが花咲(はなさか)に入学して、今日で3日目でスね?何か変わったコトは起きていませンか?」
 
「変わったこと……?ううん。べつに何もないけど」
「そうでスか。それならバ、ヨイのでス」
 
 何か引っかかるような母の質問(しつもん)にわずかの違和感(いわかん)(おぼ)えながらも、エデンはそのままダイニング・ルームを後にした。

桜ライン
 
<Go to Next→>
 
Episode1−1
 
  
このページは津籠 睦月によるラブコメ・ファンタジー小説  
魔法の操獣巫女(マジカル・ビーストテイム・シャーマン)★エデン」の 
シンプル・レイアウト版です。
 
 
inserted by FC2 system