【国府】 |
国府とは、本来は律令制度下において国衙(=地方官の赴任する役所)が置かれていた場所のことを指します。
この物語中では小国の首都(政治の中心)というようなニュアンスで使っていますが、学校で習う日本史用語とは異なりますので、学生の皆さまはご注意ください。
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【千葉茂る花蘇利国】 |
モデルは千葉県千葉市の辺りです。
古事記・日本書紀等でここに国があったなどと記されているわけではなく、作者オリジナルの架空の国です。
ただ、この辺りにはかつて集落があったことを偲ばせる貝塚が残っていて、花蘇利の名はその貝塚の名から音だけもらって付けています。
架空の国ですので、枕詞的な『千葉茂る』はオリジナルなのですが、お気づきのように千葉県の千葉から取っています。安直なネーミングではありますが、千の葉と花の組み合わせが何となく気に入っています。
ちなみに物語中の花蘇利の国府の描写は、佐賀県の吉野ヶ里遺跡のような弥生時代の環濠集落を参考にしています。
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【八乙女】 |
八乙女とは、神に仕える巫女たちを意味する言葉です。
『八』は『八百万の神』でも表されている通り、『限りなくたくさんの数』を意味する言葉でもありますので、 単純に8人とは限らず、もっとたくさんの人数を指す場合もあります。
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【魂振】 |
既存の概念にオリジナル設定を混ぜ合わせるような形で使っています。
魂振とは、元々は物語中でも語っているように、神輿のルーツともされる宗教的儀式などを指しますが、この物語中では神と巫とが力を合わせて霊力を増強させ、その力を発動することで奇跡を起こしたり攻撃をしたりすること、という風に描いています。
ちなみに物語の設定上では、神は魂振の最中は恍惚状態にあり、無我の境地に入ったりして無防備な姿を晒すことが多いので、そんな状態の神体を人間の手にゆだねることになる魂振は、よほど信頼する相手にしか許すことのできない、いわば秘儀中の秘儀ということになっています。
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