刀剣の“鞘”の語源は諸説ありますが、そのうちの一説にエンドウマメなどの“莢”から来ているという説があります。
石製の刀子を入れていた革の鞘の形がエンドウマメの莢に似ているため、そこから“サヤ”と名付けられたのではないか、という説です。
他にも刀剣の各部の名称には、植物の呼び名にちなんでいるとされているものがいくつかあります。
たとえば「蕨手刀」はその名の通り柄頭の形が蕨の芽の丸まっている形に似ているため名付けられたとされていますし、柄の先端に丸いふくらみのある「頭槌大刀」はその丸いふくらみを蕪に見立てたことから名付けられたとも言われています。