第11章に登場する「青葉騒ぐ鯨鯢国」は現在の茨城県久慈郡のあたりをモデルとしています。
漢字に「鯨鯢」を当てた理由は、「常陸国風土記」の中で久慈郡の名の由来として「鯨鯢の形に似た小さい丘があったことからヤマトタケルが『クジ』と名付けた」とあるので、そこからとっています。
ちなみに「鯨」の一文字でも「くじら」と読みますが、「鯨」はオスクジラ、「鯢」はメスクジラを表す漢字なのです。
(さらに言うと、古代東国方言で「クジラ」は「クジリ(久慈理)」なのだそうです。)
頭に付いている「青葉騒ぐ」は常陸国風土記の久慈郡の記述からインスピレーションを受けて、「自然が豊かな国」というイメージで付けています。