「青葉騒ぐ鯨鯢国」の描写は常陸国風土記の中の久慈郡についての描写などを参考に描いています。
アユの群れ泳ぐ川とは「久慈川」のことで、常陸国風土記でも鮎がよく取れると書かれているのですが、現在でも鮎釣りで有名な川です(ちなみに初夏〜秋が鮎釣りのシーズンらしいです)。
久慈は風土記の時代にはいわゆる避暑地として使われていたようで、夏の盛りには近隣の村々から人が集まり、筑波の雅曲(うた)を謡い、味酒(うまさけ)を酌(く)み交(か)わしたと記述されています。
「鉄鉱燃ゆ鉄砂郷」は現在の常陸太田市金砂郷(かなさごう)地区(旧・茨城県久慈郡金砂郷町)をほんのり(名前の音とイメージ程度に)参考にしています。(ちなみに、さらに遡ると金砂郷は昭和30年に金郷村と金砂村と郡戸村と久米村が合併してできた地名とのことです。)
金砂郷は茨城県・福島県・栃木県にまたがる八溝山地(やみぞさんち)の中にあります。
八溝山地は古代から鉱物資源が豊富にあり、産鉄の民との関わりも深いと言われています。