日本で「スパイ活動をする者」と言えばやはり「忍者」ですが、諸説あるそのルーツのうちの一説に、聖徳太子が使っていたとされる特殊な集団「志能備」があります。
何でも言い伝えによると、聖徳太子は蘇我氏との政争の際などに密偵を使って世間の噂や敵方の情報を収集し、彼らに「志能備」という役職名を与えたというのです。
その「志能備」の中で今でも名が伝わっているのが伊賀出身(あるいは甲賀出身とも言われています)の「大伴細人」という人物です。
あくまでも伝説の域を出ないものではありますが、もしもこの言い伝えが本当であるなら、日本では飛鳥時代には既に忍がいて、最初の忍者はこの「志能備」ということになるのです。
(ちなみに忍者のルーツとしては他に鞍馬山で修行した源義経を祖とする説、修験道の行者たちが独自に発展させた武術やサバイバル技術が源流となっているとする説など様々な説があります。)