「必要とされる知識の幅が広過ぎやしませんか…?」 |
「花咲く夜に君の名を呼ぶ」を執筆していてよく思うことに「資料の幅が広過ぎるよ!」ということがあります。
何せ、そもそもの設定上で「鎮守神がいて発展している大国とその他の小国とは文化レベルが違う」ということになっているので、調べる時代の幅も「古墳時代かそれ以前〜飛鳥・奈良時代」と非常に幅広くなっています。
おまけに当時の生活や文化をできるだけ細かく描写に取り入れたいという願望のせいで、調べるジャンル(?)も衣服(ファッション)からグルメ、建物の構造やインテリア、市場や町の様子など幅広く非常に大変なのです。
まぁ、自業自得なのですが…
その上さらに第11章では日本の刀剣の歴史や製鉄の歴史にまで手を出してしまったよ!という……。
正直、刀剣の世界も製鉄の世界も奥が深過ぎて、付け焼刃の知識で書ききれるものでないというのは元から承知しています。
ただ、どうしてもこの作品にはこの知識を取り入れたかったのです。
ただまぁ、奥が深いだけあって、調べれば調べるほどに刀剣も製鉄も味があって面白いのですが…。
最近、刀剣ブームが起きているというのも分かる気がします。
まぁ「花咲く夜…」の中に出てくる刀剣は一般的な日本刀でもメジャーな名刀でもなく古代の刀剣(大刀)なので、世の刀剣ブームとはちょっと(いやかなり?)ズレているような気がしていますが…
おかげで小説本編には必要ないようなトリビア的雑学まで増えて、せっかくなのでそちらは「へびさんのあんよ」の方にまとめてあります。
ちなみに資料調べの中で作者が最も萌えた実在の刀剣は聖徳太子の佩刀として伝わる「七星剣」(四天王寺蔵)です。
名前がいかにもファンタジー!な感じで燃えますし、刀身に金象嵌で七星文や瑞雲や龍頭がデザインされているのもファンタジーちっくでカッコイイ!と思うのです。
(写真だけで、実物は見たことがないのですが…。)